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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-21 smiling
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――バタン
「あっ、お帰りやー。どこ行ってたん?」
「ちょっと……」
「ふーん、まぁいいか。もうすぐご飯出来るからなー」
リインフォースが重い足取りで八神家へと着いた時には、もう夜はとっくに明けていて、朝ごはんの時間帯になっていた。歩いている途中は気付きもしなかったが、もう辺りに日が差してきていて、そのことを意識し始めると眩しくて目を細めた。
いつまでも玄関先に立っているわけにはいかない。そう思ったリインフォースは、まず洗面台で手と顔を洗うことにした。けれども、頭の中からは後悔の念が残り続けている。
どうして、燐夜を止めることが出来なかったのだろうかと。
……思えば、リインフォースが闇の書の意思の表面人格として表に出ていた時に燐夜がほとんど相手をしていたが、あれだけの戦いのセンスを持っているのは昔――――古代ベルカ時代に一度だけやり合ったことがある……誰だったか。
記憶があいまいで昔のことは思い出せない。確か、古代ベルカ時代の聖王女でもなく覇王でもなく、後一人の王……
なかなか思い出すことが出来ず、リインフォースは思わずまだ拭いていない手で頭を掻いた。掻いた手の冷たさに驚いて声が出そうになるが、どうにかして押し殺した。
リインフォースは、また洗面台の鏡を見た。そこには自分の顔が映っているだけ。笑顔でもなく、無表情でもなく、何か追いつめた表情の顔。
まだ悩んでいる。自分の懐に入れられた燐夜からの――――手紙なのだろうか。良く分からないが、封筒に何か紙が入っていることは確かなのだから、おそらく手紙であると思われる。それをはやてに渡すことを躊躇っている。
燐夜がいなくなったことをあの子たちに伝えるのを躊躇っている。なのはにフェイトに、そしてはやてに。少しだけしか一緒にいなかったが、あの三人が燐夜に対して好意を持っているのはすぐに分かった。特に、桃色の魔力の子――――なのはが一番燐夜のことが好きなのだろう。むしろ依存しているといってもいい。そうリインフォースが思うまでに彼のことで一喜一憂が激しい少女だった。
『リインフォース?』
「すいません、すぐ行きます!」
また考え事をしていたら、それなりに時間が経って居たようでリビングからはやての声が聞こえてきた。BGMとしてヴィータのご飯を急かす声が聞こえてくる。
あの事件が終わってまだ一日も立っていないのに、いろいろなことがあり過ぎて時間が遅く感じる。
リインフォースはまだ濡れていた顔をタオルで拭いて、すぐにリビングに向かった。
◯
朝食が済み、シグナムとザフィーラは朝食後の稽古みたいなのを庭で行っている。シャマルは洗濯をしており、洗面所の方から鼻歌が聞こえてくる。ヴィータはテレビ
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