第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第59話:便利な情報源
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(サントハイム城)
マリーSIDE
(パカッ)
「あらあら、ヘンテコな笛をゲット!」
何とかウルフを説得(色仕掛け)し、宝箱の周りを囲む様に張り巡らされているバリア対策にトラマナを唱えさせたマリーちゃん。うん、私の事?
最初に開けた宝箱には『あやかしの笛』が入っており、そそくさと懐に仕舞い込みます。
『そんな笛が何に必要なんだ!?』って聞かれると、説明がとっても面倒臭いので、黙ってロザリーヒルまで持って行きます。
続いて開けた真ん中の宝箱には『30ゴールド』が……
うん。私のお財布行きね!
あとでウルフとお茶する時に使おう!
つー事で、最後の宝箱には『マグマの杖』が……
これがあれば『ガーデンブルグ』に行く事が出来、そして泥棒に間違われる事が出来る!
一体誰があのアホな罠に引っかかるんだろ?
「こんな所で何やってんのよ!?」
少し先の事に思いを馳せていると、突如リューノが私達の下に近付き大声を上げる。
やかましい小娘だ……姉妹じゃなかったらブッ飛ばしてるところよ!
「あ、リューノ……そっちは終わったの?」
「え……う、うん。こっちは大した情報が無かったの」
ヒステリックに現れたリューノに対し、やんわり口調で問い返すダーリン……リューノも思わずウットリしてる。
いくらイケメンパワーがあるとしても、他人の彼氏に色目を使わないでほしいわ!
「ちょっとマリー……その杖はどうしたの!?」
リューノの態度にイラついてると、奴の後ろからゾロゾロとアリーナ達が訪れる。
そして当然の如く、私が手に持っている『マグマの杖』に気が付く姫様。
「こ、これは……ひ、拾ったのよ。今ここで拾っちゃった物なのよアリーナ様?(エヘ)」
「拾ったぁ? その部屋の宝箱から取り出した物じゃないの?」
ちっ、脳味噌まで筋肉少女でも、そのくらいの事には気が付くらしい……
「おい筋肉姫、人聞きの悪い事を言うんじゃない! 俺達は城内にモンスターが残ってないか確認してたんだ。その際にこの部屋を開けたら、この杖が落ちてた……そして今、姫さんが現れ俺達を泥棒扱いしてるんだ!」
おぉ! 流石パパの弟子だ……即座に言い訳が出るなんて頼もしいですわ。
「べ、別に泥棒扱いしてる訳じゃないわよ……ただ……」
「良いのですよアリーナ姫? きっとこの杖はサントハイムの物でしょうし、ブライお爺ちゃんが使った方が有益だと思います」
たじろぐアリーナに満面の笑みで返す私。素敵でしょ?
「そ、そうね……じゃぁブライ……お言葉に甘えて、杖を使ったらどう?」
少しだが疑ってしまったアリーナは、私から下手に杖を受け取り、そのままブライへ手渡した。
しかも私が授けた様な状況になって……
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