第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第59話:便利な情報源
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「あ、そんな事よりマリーさん! 今後の情報を持ってるって本当ですか?」
“城内無断宝取得作戦”は私達の勝利で幕を閉じたが、突如ホイミンちゃんが意味不明な事を言い出し、私の心に揺さぶりをかける。
「な、何の事よ!? 何で私が今後の情報を持ってるのよ!?」
動揺のあまり声が上擦ってしまう……
何を根拠に私がDQ4の情報を得てると思ったのかしら?
「だってリュカさんが行ってました……『マリーなら、何らかの情報を持ってて、今後の行動決定をサポートしてくれるよ』って! それは本当なんですかマリーさん!?」
……………………
「あ、あのクソ親父!」
私が転生者である事が知られた訳じゃないのにはホッとしたが、全てを押しつけようとする父親に怒りが込み上げてくる!
「ちょっと、あのオッサンは何処よ! 何で一緒じゃないのよ!?」
アリーナ姫を初め、勇者のシン等が全員集まってるのに、あの親父だけが姿を現してない。
ガツンと一言言ってやらないと気が済まないわ!
「あれ……そう言えばリュカさんだけが来てないなぁ?」
「ま、まだ玉座に座って寛いでるのかしら?」
「はぁ……玉座で寛ぐぅ〜? あいつ人様のお城で何やってんだ!」
私は慌てて2階の親父の下に戻る! 勝手な事を言うクソ親父の下に……
「ちょっとお父さん! 何勝手に私が情報を持ってる的な事を言ってるのよ!?」
2階へ戻ると玉座に勝手に座り、リューラと狐君に向けてギター弾き語り(童謡の『犬のおまわりさん』)を披露する父へ詰め寄る。
マッタリ寛いでんじゃないわよ!
「おやマリー……プンプン状態でどうしたの?」
「『どうしたの?』じゃないわよ! お父さんはワタシン全部押しつけようとしてるでしょ……全ての情報を持ってる様な事を言って!」
「押しつける気は無いよ……でも情報は持ってるんだろ? この時代もドラクエなんだろ?」
やっぱり前世の記憶として私の事を当てにしている……
DQ3の時の様に、随所で巧い具合に情報を披露出来れば良いのだけど、こういう感じで最初から当てにされると、私の情報源に疑いを持たれちゃう……
「マリー……」
私がこの状況を回避する言い訳を考えてると、リューラと狐君を下がらせたお父さんが右手人差し指だけを動かし、私を近くへ呼び寄せる……小声で。
「僕は良かれと思って『黄金の腕輪』をキープした……しかしお前は、この腕輪の本当の末路を知っている。でなきゃ『偽姫を犠牲にした』なんて言えないだろ」
「そ、それは……」
なおも言い訳をしようとしたのだが……
「偽姫達を犠牲にはしてない。誘拐犯を捕まえ、フレノールの連中には『この腕輪は災いの元だから、僕が預かる!』と説得して持ってきたんだ……この時代の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ