40部分:第四幕その四
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しだ」
二人で言い合いだしていた。
「節穴のその目をな」
「そうだな。見よう」
フィガロはもう一人の自分に対して頷いた。
「女共を見よう」
「そうだ。何者であるかを見よう」
「ここで言われる女神とは裏切ることを何とも思わない」
「うん、その通りだ」
自分の言葉にまた頷く。
「か弱い理性の持ち主は彼女に貢ぎへつらう」
「女とは何か」
もう一人に応えて彼も言う。
「女とは男を苦しめる為に誘惑する魔女であり」
「そう。わし等を溺れさせる為に歌を歌う海の精だ」
「羽毛を引き抜く為にそそのかす梟であり」
「光を遮る為に人目を射とおす悪い星だ」
自分同士で言い合い続ける。完全に調和してしまっている。
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