暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
Prologue 秋の公園で
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まったように、次の話題に移った。
無神経、そんな言葉が似合う。
好奇心が罪悪感を打ち破った。

「...そうだね。次はその話か....。今度はもっと気分が悪くなるかもよ。辛くなったら止めて」

彩斗の言葉にサヤナは更に罪悪感に駆られる。
それはこちらのセリフだった。
何となく、この話も明るい話題ではない気がした。
「地球の平和を守るために!!」とか、そんな前向きな精神からロックマンになったわけではない。
何か辛い経験と向き合うために、何かの目的を果たすために望まずしてというのが大体なところだろう。
辛くなったら止めなければならないのは、彩斗の方だった。

「あれはもう4年くらい前になるかな?僕はディーラーの孤児院での教育ではなく、普通の中学校に通ってた。ディーラーの外の世界を見てみたかったんだと思う。だけどそれは間違いだった」
「どうして?」
「あの頃はW.W.Wやゴスペル、ネビュラなんかの組織が起こした事件のせいで、街中が腐敗してたんだ。みんな疑心暗鬼になって、自分が一番だとか、自分が優れている、劣ってるっていう競争が起こっているような状態でね。街には汚職と不良と犯罪が溢れてたんだ....。僕はそんな中、その競争に巻き込まれ、イジメを受けていた...」

サヤナはやはり後悔した。
彩斗の表情は今にも泣きそうだった。
だが彩斗は話を止めなかった。

「毎日毎日...学校では朝から暴力、暴言、陰口...ディーラーの孤児院に帰れば、実験、実験。味方はメリーだけだった。でもとうとう体に限界が迫っていた。そんな時、僕は彼女に出会った。学校でイジメられていた僕を救って友達になってくれた...。まだ世界は終わってないって思ったよ」
「世界が終わってないって....。この街を救ったロックマンがそこまで深く考え込んでるなんて誰が考えるだろうね?」

サヤナは公園の草原の中央のレリーフを指さした。
そこには流星のエンブレムが彫られた印象的な記念碑があった。

Dear Hero who saved our city.
STARDUST ROCKMAN

そうメッセージが彫られている。

「別にヒーローは何を考えていても人々はそれに干渉する必要なんか無いのさ。だから僕がロックマンである必要性もない。ロックマンはシンボルだよ。誰だっていいのさ。熱斗ともう1人の僕やスバルとウォーロックが作り上げてきた救いの象徴....いてくれるだけで安心できる。それでいいのさ」

彩斗は語り始めた。
4年前の出来事を。
ちょうどFM星人が地球を侵略するためにやってきたのをスバルが和解し、地球の危機を救ってから1ヶ月といった時だった。
体が悲鳴を上げ、もうだめだと思った時、ヒーローのように自分を助け、守ってくれた2人目の友達。
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