第三十七話 夏祭りその八
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「だから止めた方がいいの」
「よく痩せたいって思って拒食症になる人がいるわね」
景子はたこ焼きを舟に付いている爪楊枝で突き刺して取りながら言った。
「そういうのは危ないのね」
「死ぬ場合もあるから」
それでだというのだ。
「止めた方がいいの」
「変な痩せ方をしてなの」
「そう、そうなってね」
「痩せたいと食べないと駄目なの」
「繊維質とかビタミンとかこうしたものがいいというの」
里香はどういったものがいいのか栄養素から話した。
「それと低カロリー高タンパクね」
「じゃあお野菜とかお豆腐ね」
景子は里香の話を聞いて言った。
「そういうのよね」
「そう、だから和食がいいけれど」
「じゃあ問題ないわ」
和食を作ることが得意でしかも食べることも好きな景子には朗報だった、それで言うのだった。
「ダイエットの時はね」
「ただ、和食もね」
「お砂糖は控えめよね」
「そこは気をつけないとね」
やはり駄目だというのだ。
「バランスよくだから」
「それが大事なのね」
「そうなの、食べるにしてもね」
「菜食主義でいいのよね、それでも」
彩夏はこう言った。
「それとお肉やお菓子はあまり」
「まあカロリーはね」
出来る限り摂らない方がいいというのだ、ダイエットの場合は。
「そうした方がいいわ」
「やっぱりそうなのね」
「あと太るのもよくないけれど」
それに加えてだというのだ。
「糖尿病や痛風も怖いから」
「糖尿病なあ」
美優は日本酒を飲みつつ言った。
「黒糖焼酎もまずいけれどな」
「日本酒もよ」
「だよな、何かいつもそう思ってもな」
それでもだというのだ、飲みながらの言葉だ。
「飲んじまうんだよな」
「美味しいからね」
景子も応えて言う。
「日本酒って」
「景子ちゃんばりばりの日本酒派だよな」
「神社の娘だから」
これは理由である、元から好きなのだ。
「他のお酒も好きだけれど」
「日本酒は第一か」
「そうなの、けれど健康にはね」
「やっぱり他のお酒がいいんだよな」
「焼酎とかね」
こちらはいいというのだ。
「後ワインもね」
「それもだよな」
「そう、健康にいいから」
「けれどなあ、ワインと焼きそばとかお好み焼きってな」
そういった組み合わせはというと。
「合わないんだよな」
「ちょっと違う感じよね」
「特に赤はな」
そちらはとりわけだった。
「赤ワインと焼きそばやたこ焼きってな」
「全然合わないわよね、知り合いの神父さんもね」
宗教家同士の付き合いから知っていることだ、景子が今話すことは。
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