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少年は魔人になるようです
第62話 お茶会は静かに行かないようです
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「お話の前に、ノワールさん。これ、どうにかしてくれませんか?」

「これってどれ―――ああ、すっかり忘れていたわ。ちょっと待っててくれるかしら。」(パチン


何かを思い出したかの様に、二階へ上がって行ってしまう。・・・態々結界を張って。

アリカさんに座る様にすすめられ、お茶が出たその時―――


バシン ベキッ ドガッ ズズン! パカンッ ドゴガガガガガ!!
「って、ええと、一体何が……?」

「いや何、愁磨がまだ落ち込んでおってな。それ、さっき感じとった重圧の発生源じゃ。」

「ど、どんな落ち込み方したら、あんな事になるのよ……。」


雰囲気だけで魔法並みの重圧出すとか、今さらだよね。

でも、さっきまであんなに元気だったのに・・・何があったんだろう。・・・と、暫く紅茶を飲みつつ待っていると。


シュルン
「で?」

「「「「「うわぁっ!?」」」」」

「ええとですね?この間かけられた記憶封印が、何故か解けまして。愁磨さんに説明と謝罪と追及したいと、

みなさんが。僕自身は、早速修行を開始して欲しいと思って来たのですが。」

「……お主が実は一番、愁磨に慣れておるのではないか?」


いきなり天井(あっちからしたら床)をすり抜けて来た愁磨さんに、皆が何故か驚いた。

僕は代わりに――と言うか事情が飲み込めているのは、こっち側は僕だけだから説明すると、

アリカさんに何だか失礼な事を言われた。


「はぁ〜〜〜〜………。

じゃ、ノワール、アリカ。ネギは任せた。後は知らん、ネギが何とかしろ。お前の嫁達だろうが。」

「そんな、愁磨さんじゃないんですから。僕はそんな節操無しじゃないですよ。」

「それこそ失敬な。俺は皆をこの上なく平等に愛しているだけだ。」

「はいはい、言い合いしてると夜が明けるわよ?あなたはこっちに来る。」


ノワールさんに襟元を掴まれ、引き摺られて行く。あ、歩けますから掴まないで欲しいんですが・・・。


「あ、ちょっと!待ちなさいよネギ!」

「ま、待ってくださいー。」

「お大事にー。……いや、こう言う時はアレか。ご愁傷様。」


あなたのせいでしょう!?と言う前に、ダイオラマ球の中へと放り入れられたのでした。

Side out

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