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少年は魔人になるようです
第62話 お茶会は静かに行かないようです
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。」(ペタッ

「ぅおわきゃぅっっ!?」

「随分可愛い声で鳴くなぁ……。」

「え、な、なんですか!?やめ、くすぐったいですよ!!」


身を捩って逃げるも、二の腕やら脇腹やたらを掴まれる。

暫くやっていると、ふむ、と頷いてやめてくれる。ふ、普段の修行の方がまだマシだよ・・・・・・。


「ほら、さっさと着る。」

「うぅ……愁磨さんが悪いんじゃないですか………。」

「…………随分、鍛えられてるな?」

「は、はい。学園長先生に、毎日鍛えられてますから。」

「ふぅん………。」


それだけ言うと、それっきり何もしゃべらなくなってしまう。

な、なんだろう?アンニュイな日なのかな・・・・?と、その時。いきなり更衣室の扉が開かれる。


「すいませーん、愁磨先生とネギ先生が居るって――――」


そこで、ピタリと動きを止める闖入者・・・千雨さん。ふと、自分の状態を見る。

上半身、着物、一枚、羽織っただけ。下半身、下着、のみ。

その前に、ズボンを持って、膝立ちしている、愁磨さん。髪を下ろした、女性にしか見えない、愁磨さん。


「失礼しました。」(ガラガラピシ
ガッ!!!
「誤解したまま去ろうと言うのかね?それはいけない、断じていけない。

こう言う場合、"真摯な話し合い"と言うのが必要だと思うんだ。」

「い、いや。私は全く気にしてな―――って、愁磨先生だったのか!?

え、いや、その、なんだ。私は"そういう"世界に対して、一般人よりは理解はあるぞ?うん。

それにあんた、見た目は、女だから?抵抗は、少なくて、済むだろうし……。」

「ちっがあああーーーーーーーーーーーーーーーーうぅ!!」


・・・・よし、さっさと着替えちゃおう。


「お ま え も !!言い訳くらいしなさい!!」

「じゃあ、お茶の席でしましょう。ほら、茶々丸さんも待たせてますし。」

「何ゆえ冷静!?…………はぁ。ほら、次これな。ノワール、そいつ着替えさせちゃって。」

「ラジャー♪千雨ちゃん、いらっしゃーい。」

「げっ、いつの間に!?って、はーなーーーせーーーーー!」(ドップラー


どこからともなく出て来たノワールさんが千雨さんを抱え、恐らく女子更衣室の方へ飛んで行った。

そして、再度静かになった更衣室でさっきの言葉を思い出した。


「(見た目だけは、か………。)………って、あれ?こうやって、こう。……あれ?」

「あーあー、もう。しょうが無いなぁ。」


考えながらやっていたせいか、着物の紐が上手く結べず、愁磨さんにひったくられてしまった。

・・・こうして改めて見ると、確かに女の人っぽい事が分かる。

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