第62話 お茶会は静かに行かないようです
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。」(ペタッ
「ぅおわきゃぅっっ!?」
「随分可愛い声で鳴くなぁ……。」
「え、な、なんですか!?やめ、くすぐったいですよ!!」
身を捩って逃げるも、二の腕やら脇腹やたらを掴まれる。
暫くやっていると、ふむ、と頷いてやめてくれる。ふ、普段の修行の方がまだマシだよ・・・・・・。
「ほら、さっさと着る。」
「うぅ……愁磨さんが悪いんじゃないですか………。」
「…………随分、鍛えられてるな?」
「は、はい。学園長先生に、毎日鍛えられてますから。」
「ふぅん………。」
それだけ言うと、それっきり何もしゃべらなくなってしまう。
な、なんだろう?アンニュイな日なのかな・・・・?と、その時。いきなり更衣室の扉が開かれる。
「すいませーん、愁磨先生とネギ先生が居るって――――」
そこで、ピタリと動きを止める闖入者・・・千雨さん。ふと、自分の状態を見る。
上半身、着物、一枚、羽織っただけ。下半身、下着、のみ。
その前に、ズボンを持って、膝立ちしている、愁磨さん。髪を下ろした、女性にしか見えない、愁磨さん。
「失礼しました。」(ガラガラピシ
ガッ!!!
「誤解したまま去ろうと言うのかね?それはいけない、断じていけない。
こう言う場合、"真摯な話し合い"と言うのが必要だと思うんだ。」
「い、いや。私は全く気にしてな―――って、愁磨先生だったのか!?
え、いや、その、なんだ。私は"そういう"世界に対して、一般人よりは理解はあるぞ?うん。
それにあんた、見た目は、女だから?抵抗は、少なくて、済むだろうし……。」
「ちっがあああーーーーーーーーーーーーーーーーうぅ!!」
・・・・よし、さっさと着替えちゃおう。
「お ま え も !!言い訳くらいしなさい!!」
「じゃあ、お茶の席でしましょう。ほら、茶々丸さんも待たせてますし。」
「何ゆえ冷静!?…………はぁ。ほら、次これな。ノワール、そいつ着替えさせちゃって。」
「ラジャー♪千雨ちゃん、いらっしゃーい。」
「げっ、いつの間に!?って、はーなーーーせーーーーー!」(ドップラー
どこからともなく出て来たノワールさんが千雨さんを抱え、恐らく女子更衣室の方へ飛んで行った。
そして、再度静かになった更衣室でさっきの言葉を思い出した。
「(見た目だけは、か………。)………って、あれ?こうやって、こう。……あれ?」
「あーあー、もう。しょうが無いなぁ。」
考えながらやっていたせいか、着物の紐が上手く結べず、愁磨さんにひったくられてしまった。
・・・こうして改めて見ると、確かに女の人っぽい事が分かる。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ