山越え
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「かかってこいよ」
「言われなぐでも殺じてやるわい!!」
普通の三倍、太く大きい刀を持ち上げ、降り下ろした。
俺は少し横に移動して攻撃をかわした、そして、距離をとり
「報復絶刀!!」
全体重を鉋にのせ、大男めがけて突きを放った。
「ぞんな刀、折ってぐれるわぁ!!」
大男の山賊は横に避け、鉋の真上に大刀を降り下ろした。
バキンッ!!!
折れたのは大刀の方だった。
「な、何でだ!?」
驚いている大男の腹に峰打ちで気絶させ、そのまま、リーゼントっぽい頭をした山賊に向かって走った。
「この野郎がぁ!!!」
リーゼントっぽい頭をした山賊が刀を横なぎに払おうとするが
それより先にジャンプして空中から
「報復絶刀!!!」
鉋を降り下ろそうとするのを見て、すぐさま刀で防御の構えをとったが、鉋を刀で受けた瞬間
ペキンッ!!
刀が折れて、鉋はリーゼントっぽい頭をした山賊の目の前で止まった。
「「「お頭ァ!!」」」
「…………おい、なぜ殺さねぇ?」
「一つ聞いても良いか?」
「無視すんじゃねぇよ!」
俺はその言葉を無視して
「もしかして、元侍か?お前達」
「何で、ぞれが分かったんだ?」
その言葉を返したのはついさっきまで気絶していた大男だった。
俺は鉋を地面に刺した
「いや、普通に見た目で分かるぞ?」
俺が殺した山賊と、今、まだ生き残っている奴らは身なりと感じが違う
殺した山賊はボロボロの着物を着て、目は狂気に走っていた。
が、
生き残ってる奴らは、着物ではなく鎧だし。
それに目は罪悪感でいっぱいになっているように見える。
…………多分…………
「多分、落武者の集団ってところか?」
リーゼントっぽい頭をした山賊は舌打ちをして
「………そうだよ。俺達の殿様は死んじまった………生き残るにはこれしか方法はねぇんだよ!!」
「………そうか」
俺は手提げ鞄から、この時代のお金(神様に貰った)が入った袋(二袋)の内、一袋をリーゼントっぽい頭をした山賊に投げて渡した。
リーゼントっぽい頭をした山賊は中を見て、
「………何のマネだ?」
「……その金を使ってもう一度、仕官したら良い」
「ふざけんじゃねぇぞ!」
大声にビックリしたのか、紗恵は俺の後ろに隠れた。
「ふざけてはいない!!お前達は生きている、だったらやり直せるはずだ!」
転生(?)されて、元の時代に戻れない勇信にとっては、やり直しが出来ないのは凄くツライ。
そんな人を増やしたくはないから、勇信はやり直しをすすめた。
その言葉が通じたのか、
「礼は言わねぇぞ………行くぞ!!」
その言葉と同時に山賊達はどこかへ行った。
「こっちも行こうか」
「………うん」(コクッ)
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