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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
四十六話:ほのぼの?奴隷ライフ
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おお!通じた!
「俺が、甘かった。今日のところは、それでいい」
ええー?
今日も明日もその先も、永遠に諦めてよ。
「……教えないよ」
「諦めねえ」
面倒なことになった。
存在からして教えるんじゃなかった。
永遠に、嘆かせておけば良かった!!
……いや、それはそれで面倒そうだ。
十年ウジウジされそうで。
よし、済んだことだ!
開き直ろう!
「他に、聞きたいことは?」
ぶっちゃけなに話す予定だったか忘れたので、思い出させてください。
「……本当に、俺のせいじゃ無いか、聞こうかと思ってたけど。それはもう、いいな」
「そうだね。どう考えてもヘンリーのせいでは無いしね」
そう言えば。
「私も聞きたいことが」
「なんだ?」
「誘拐自演して他国で自由に暮らせるとか、本気で思ってたの?」
「思って無い」
ですよねー。
「自力で脱出出来なくて他人任せになる以上、結局こうなるんだろうとは思ってた。王妃だって、自分で全部操ってるつもりで、いいように利用されてるだけだしな。けど俺を追わなければ、パパスさんとお前は助かると思ってたから」
「なんていうか……自己犠牲精神?やっぱり、マゾなの?」
「なんでだよ!!」
もちろん冗談です。
「俺ひとりでこうなるか、他を巻き込むかの違いだろ。俺の結果は、何も変わらない」
「だからついでに、王妃様の罪悪感も軽くしてあげたと」
自分から申し出て、向こうを唆す形にすることによって。
「……そうだよ。元々は、悪い人じゃ無いからな」
やっぱり、マゾじゃね?
「マゾじゃねえから。奴隷でも、ひとりで無茶して野垂れ死ぬよりはマシだろ」
思考を読むな。
読んで答えるな。
あ。
「あと、ヘンリーのキャラ設定。あれ、なんなの?」
「優しく人当たりはいいが気弱で無気力で、国王の重責には耐えられない人間。カエルの件は、関所通過用の仕込み」
転生者
(
おなかま
)
ってわかった時点で、そんなとこだろうとは思ってたけど。
「なんていうかさあ……。もうちょっと、自分のために生きてもいいんじゃないの?」
さっきのはパパンと私と王妃様のためで、こっちのはどう転んでも王様にされるデールくんと、デールくんを王様にしたい王妃様のためか。
「……自分のためだよ。嫌だろ、自分のせいで死なれたり、こっちにとっちゃどうでもいいことを、いつまでも気にされたり。頼まれても、城に戻る気は無いし」
ああ。それなら、そうかもね。
でも、城には戻れ!
少なくとも、私には着いてくるな!
「最悪、教えてもらえなくても。着いてくからな!」
ええー……。
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