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銀色の魔法少女
第三十六話 親子
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り今は」

「ああ、ごめん、……完全に侵食されると敵と認識した人を殺し始め、その死体を蒐集、兵士として同じことを繰り返す」

 「でもね」とアリシアが付け加える。

「最近は発見されてなかったみたい、だから最後に選別が確認された百年前を境に、報告はないよ」

「肝心の対策だけど、実はこれといってない」

 その言葉に、局員全員の表情が強ばる。

「せめてお姉ちゃんが説得に応じてくれればなんとかなるんだけど、お姉ちゃん頑固者だからなぁ、死んでもブリュンヒルデさんを管理局に渡したくないみたい」

「彼女の居所は分からないのか?」

「うん、私のメモリーの情報はロックされてるし、地道に探すしかないよ」

 皆が黙りこんだところで、今まで話さなかったリンディが問いかける。

「アリシアさん、せめて侵食が終わるまでの期間くらいはわからないかしら?」

 すると、アリシアの顔から笑顔が消え、静かな声でこう言った。





       「大体だけど、早くて半年、長くて一年半、これは絶対」

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