外伝〜if/ライが行ったのが、水の惑星であったら〜(クロスARIA)
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水の惑星「AQUA」。かつて火星と言われたその星はテラフォーミングにより人の住める惑星になっていた。星の地表の九割は水に覆われており、今では『水の星』と呼ばれている。
その星にかつての地球に存在した街、ヴェネツィアをモデルにしたネオ・ヴェネツィアが存在した。その街は様々な人々が訪れたり、生活していたりと日々を過ごしていた。
モデルとなったヴェネツィアと同じく観光場所となっているその街には、街を張り巡らせる水路を舟で進み、街を案内する女性たちがいた。彼女たちは皆からこう呼ばれる。
<水先案内人│ウンディーネ>と。
『出会い』
ARIAカンパニー・近辺の海
その日、水無灯里はいつもの自主練習を終え、アリア社長と共に船で帰路についていた。
「綺麗な夕日ですね〜、アリア社長」
気の抜けるような、どこか落ち着くようなそんな声が響く。
「にゅ」
彼女の言葉に同意するようにゴンドラの先に座っている白く、蒼い目を持った猫が返事をする。
ゴンドラから見える水平線に沈む太陽を本当に嬉しそうに灯里は眺める。彼女は今、心のどこかで「この美しい光景が続けばいいのに」と考えていた。
しかし、その風景を眺める時間が唐突に破られる。
ゴン!
「うわ!」
「ぷいにゅ!」
いきなりゴンドラに振動が起こり、ゴンドラに立っていた灯里はバランスを崩して倒れそうになる。なんとか倒れるのを堪え、ゴンドラの先に移動する。
「なんですかね〜、アリア社長?」
「ぷい」
2人は恐る恐るゴンドラの影に隠れた、ぶつかった物体を覗き込んだ。そこにいたのは――
「…………はひ?」
「…………ぷい?」
木の板にもたれかかるようにして浮いている男の漂流者であった。
それを発見した一人と一匹は呆然としていたが、すぐに慌ててその男を引き上げ、手当てのために自分の所属会社であるARIAカンパニーに連れ込むのであった。
これがその漂流者、ライと水無灯里との最初の出会いであった。
その後、ライが目を覚まし、自分の境遇の一部を説明し、ARIAカンパニーの居候として生活することとなった。
そして、ライが目を覚ました時に「頭が痛い」と言った為に灯里が平謝りしたことは余談である。
以下ダイジェスト的な話
原作二巻「雪虫」より
ARIAカンパニー
ARIAカンパニーで居候する代わりに事務仕事などを手伝うことになったライは真面目に仕事をこなしていた。最初は不慣れなことも多かったが持ち前の器用さで徐々に仕事にも慣れ、今では立派にARIAカンパニーの一員である。そしてライが拾われ一ヶ月が経つとネオ・ヴェネツィアに冬がやってき
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