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ヴァルハラ
勇者の証4

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何を言っているんだ・・・?
俺は目の前のドラゴンの言っている意味がわからなかった
「俺の勝ち?・・・どう見ても俺の負けだろ・・・」
俺は今にも消えてしまいそうな声で言った、しかしドラゴンはそれを否定した
「いや、貴様の勝ちだ、何故なら私は貴様を認めたからだ」
「・・・認めた?俺を?・・・何を認めたんだ?」
「私は最初に言っただろう、試してやる、と」
そう言えばそんなこと言ってたかもしれない、あの時は何のことだかわからなかったが今なら何となくわかる
「・・・宝剣」
「そうだ、剣は貴様を主と認め、そして私も貴様が剣を持つに相応しいと認めた、だから貴様の勝ちだ」
なるほど、そういうことか、ドラゴンは俺を試すために戦った、そして俺を認めた、だから俺の勝ち、だが少し納得出来ないところがある
「・・・俺はお前を倒したかった」
「・・・そうか、なら、その願いも叶うぞ」
どういう意味だ?と、口にしかけたところで俺は気づいた、ドラゴンの体が透けている!何が起きているんだ!?そして俺の疑問にドラゴンが答えてくれた
「私は、もう役目を終えた、だから消えていく・・・」
「消える?何故?」
「だから言ってだろう、役目を終えた、と、私は元々は此処を守るために神々に造られた存在だ、そして今、役目を終え、消える」
「・・・そうか、お疲れ様・・・」
「ああ、ありがとう、最後に貴様のようなヤツと戦えて良かった」
ドラゴンはそう言い残し、光の粒子となって消えていく・・・
「・・・どういたしまして・・・」
これで、宝剣探しは終わり・・・ん?何か忘れているような・・・
そして次の瞬間、忘れ物の方から現れてくれた
「ッ!マスターッ!!!」
そう、忘れ物、シロンが現れた
「マスター!!!」
シロンはもう一度俺を呼び、涙目で俺に抱きついてきた!
「良かった!無事で良かった!もしマスターの身に何があったら、私はっ!私はっ・・・!!」
珍しく声を荒げながらシロンはそう言った、そうか、俺、心配させちゃったのか、俺はシロンの頭を優しく撫でながら言った
「心配かけて悪かったな、でも、ほら、宝剣を手に入れたぜ」
俺は右手に持つ剣を見せた、しかし
「もう!そんなことはどうでもいいですよ!バカ!一人でこんなにムチャして!全身傷だらけじゃないですか!」
そう言ってシロンは泣き出した、うっ!俺、女の子に泣かれるの苦手なんだよな・・・


こうして俺達の宝剣探しは幕を閉じた
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