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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第06話
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う言うと鈴は泣きそうな顔になる。
やべやべ、早く続き言わないと本当に泣きそうだ。
「だけど、鈴さんがあることをすれば直ぐにそんなの関係なくなると思うよ?」
さっきまで泣きそうだった鈴は顔を上げる。
「いつもよりも素直になればいいんだよ。いつも、ツンツンしてる感じだから素直な一面を見せればギャップで一夏も少しは意識してくれるんじゃないのかな」
「…………具体的には?」
「まずは、怒ってごめんって言って、何で怒ったのかを素直に言う。注意すべき点は一夏の鈍感さだね。鈴さんも分かってるだろうけど、一夏の鈍感さはかなり酷い。今までの経験をいかして、ある程度の酷さを頭に入れながらやること。怒りそうになっても、我慢して素直に思ってることを言う。そうすれば、何とかなると思うよ」
鈴は少し考えていた。どのように一夏に会うのか考えているのだろう。少し経つと、いつもの明るさを取り戻した鈴がいた。
「……うん、分かった。それでやってみるわ」
「まぁ、上手くいく保証は無いけど、頑張ってね」
「ありがと。ごめんね?いきなりこんなこと相談しちゃって。変にナイーブになっちゃって」
俺からすれば、こんな相談は出来ればして欲しくない。何故に他人の恋路を手伝わなきゃならんのだ。さっさと誰かが一夏とくっついちまえ。
俊吾は心の中を悟られぬように笑顔で言う。
「誰にでもそんなことあるから気にしないで。上手くいくことを祈ってるよ」
「…………あんたは優しいわね。察しもいいし、気が利くし。はぁ、一夏もそれくらいだったらなぁ……」
何故に俺にそれを言う。一夏に言えばいいのに。そう簡単に行くとは思えないけど。
「だけど、鈍感でも一夏が好きなんでしょ?」
はぁ、何で俺ってこんな損な役回りなんだろ…………。思ってもないこと言って、相手を気遣う。でも、勝手に言ってしまうんだから仕方ない。
「まぁ……うん」
あれ…………?何か歯切れが悪い。大体ここで照れながら『…………うん』って頬染めながら言うだけどな。一体どうしたんだ?
一夏が相手を攻略する達人だが、俊吾も恋愛相談する相手を気遣いながら解決策を生み出すプロになりつつある。もちろん、相談後の相手のメンタルケアを忘れない。この事実に俊吾は気づいていない。
鈴はチラチラと俊吾見ている。
俊吾は頭の中に『?』を出しながらその様子を見ていた。そして、部屋の中にある時計を見て気づいた。
「あ、鈴さん。消灯時間近づいてるから戻ったほうがいいじゃない?」
時刻は十時を過ぎ、消灯時間が近づいていた。それを聞いた鈴は
「そうね、もう戻るわ。相談乗ってくれてありがと」
「いやいや、気にしないでいいよ。困ったときはお互い様でしょ?」
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