旧校舎のディアボロス
第06話
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何も起きないため襲われておもおかしくない。
本来なら部長がそこまでする気を回す必要はないのだろうが、そこは部長の優しさなのだろう。本当にありがたい。
「ならその好意、貰っておきます。しかし、祐斗は分かりますがなぜ小猫も?」
祐斗は同じ男だし問題ないだろう。だが小猫は別だ。俺自身小猫に手を出す気は全く、微塵も、これっぽっちもないが、家族でもない男女が同じ家に住まうのは問題があると思う。
「あなたと小猫がもともと知り合いだったからその方がいいと思ったのよ。ちなみに二人が住むことは決定事項よ」
「なら住まわせたいと確認を取る必要ないじゃないですか」
「形式みたいなものよ」
決定事項なら許可を取らずにすぐに言ってくれた方がよかった。もし拒否したらどうするつもりだったんだ。押し通すつもりだったんだろうな。
「わかりました。いつからですか?」
「今日からよ」
「いくらなんでも急すぎます!こっちにも準備がありますし、二人も準備が必要でしょう!」
「二人ならすでに準備万端よ」
なら俺にも二人に指示を出した時に知らせてほしかった。後の祭りだが。
「はぁ・・・わかりました」
「あはは、よろしくね」
「・・・よろしくお願いします」
二人が挨拶をする。二人も知っていたのなら何かしら知らせてくれても良いだろうに。いや、部長の指示で黙っておくように言われていたのだろう。
溜息を吐きながら俺は杖を抜く。
「朔夜!!木場はともかく小猫ちゃんと同せグホッ!!」
殴りかかってきたイッセーを迎撃する。
「それじゃあ、行くとしよう。イッセー帰るぞ」
「吹き飛ばしておいてそれは無いんじゃ?」
「正当防衛だろう。最初に殴ってきたのはあいつだ」
「・・・自業自得」
これが俺たちの友情。
◇◆◇
二人を連れて家まで帰る。
「・・・おっきい」
小猫がそう呟く。確かに俺の自宅は豪邸と呼べるほどではないが結構でかいほうだろう。
玄関を開け中に入る。
「ご両親は?」
「いない」
祐斗の問いに俺は即答する。
「・・・どうして・・・?」
小猫は聞こえない音量で呟いたのだろうが、回りがかなり静かだったため聞き取ることができた。
聞こえてしまったし、どうせ知ることになるだろうから先に説明しておこう。
「4年前に電車の脱線事故があったのをしっているか?結構ニュースになったんだが」
「都市線での事故の事かな?僕はまだそのころは日本にいなかったから詳しくは知らないけど」
「・・・確か100人近い人が無くなった事故ですよね。先輩のご両親もその事故に?」
祐斗はあまり知らないようだが、小猫は知っているようだ。連日報道されていたし、今でも事故があった季節になるとニュースになるしな。
「ああ、即死だった。急な
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