暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
四十四話:奴隷ライフが始まります
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たのね!
 みんな自分のことで精一杯だよね、そうだよねわかりますケッ!とか思ってすみません!

 謝罪を込めて笑顔を浮かべ……ようと思ったけどなんか顔が固まってて無理だったので、それは置いといてとにかく愛想良く答えます。

「はい!私たちです!」

 子供ぶりっこは、もういいことにした。
 プライベートもほぼ皆無な共同生活で、ヘンリーと他の人で切り替えるのもめんどいし。

「……怪我をしとるようには、見えんが」
「治しました!ご心配、ありがとうございます!」
「なんと!かなり酷い怪我であったと聞いたが。その、幼さでか。いやはや、大したものじゃ。それならば、わしは用済みじゃの」

 こんな痩せ細った老人が用済みとか、縁起でも無いな!

 じいさんの言葉を受けて、年配の女性が進み出ます。

「怪我はもういいんだね?こんな小さいのに、酷い目にあったね。ここは酷いとこだけど、ここにいる仲間は悪いヤツらじゃないから。そこは、安心していいよ。とにかく、まずは休みなさい。さ、こっちだよ」

 と、私の失礼な疑いをまたしても否定する発言の後、部屋の隅のほうに誘導してくれるおばちゃん。
 真ん中辺りじゃ落ち着かないし、ヘンリーと話もあるし。
 隅に引っ込めるならありがたいので、大人しくついていきます。

 粗末ながら一応何かしらの敷物がある場所に私たちを導き、近くにいるからなにかあったら呼ぶように言い置いて離れていく気のいいおばちゃんを、お礼を言って見送ります。

 声を潜めれば、内緒話も出来そうな環境ですね!
 ひとまず、良かった!

 二人になったところで、まずはヘンリーにお礼を言います。

「あのさ。ありがとうね」
「は?……なにが?」
「私を、信じてくれたことと。モモを、助けてくれたこと」
「ああ。大したこと、ねえよ」
「労力としたら、そうかもしれないけど。でも助かったし、嬉しかったから」
「……そうか」

 暫しの間を置き、ヘンリーが口を開きます。

「……あの、さ。あの、人は」
「うん。死んだ」
「……そうか」
「うん」
「……泣かない、のか」
「うん。泣けない、みたい」

 というか、顔が固まってて。
 笑顔にも、泣き顔にも、なりそうも無い。

 実際に、泣きはしなくても。
 もっと、悲しくなると思ってたんだけど。
 感情まで固まったみたいに、全く動かない。

「……私って。冷たいのかな」
「違うだろ」

 即座に否定されました。
 なんだよ、君は私のなにを知ってるんだよ?

「今は、衝撃のほうが大きいだけだろ」

 ああ、そういう、一般論ね。

「そっか」

 それなら、やっぱり。
 『私』が言ったように。
 いつか、泣きたく
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