魔法先生ネギま!
0356話
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の隙を逃す程に甘くは無かった。
「瞬動、使いこなせるようになってるんやな。昨日教えたばっかなのに」
小太郎の悔しそうな声が聞こえる中、微妙に俺もそれに同意する。俺も瞬動や虚空瞬動の習得にはそれなりに苦労したからだ。それを1日であっさり使いこなすネギはやはりある種の天才なのだろう。
『なんと、なんとなんとなんと! まさに目にも止まらぬ動きとはこの事か。つーか、2人共動きが速すぎて私には何が起こっているのかいまいち理解出来ないぞーっ!』
朝倉の言葉通り、桜咲とネギはお互いがお互いに途切れる事なく瞬動を使って己の武器をぶつけ合っていた。
そして舞台の上を縦横無尽に駆け抜ける事、数分。最後の一撃とばかりに雷の矢を使って放たれた一撃をデッキブラシでいなしながらカウンターで放たれる力任せにも見える一撃。斬岩剣だったか。
その一撃を瞬動で回避したネギはそのまま咄嗟に桜咲との距離を取る。
「そろそろ時間です。次の一撃で決めましょう」
桜咲は持っていたデッキブラシを横へと放り投げ、素手での構えを取る。
「最後はネギ先生の得意な無手でお相手します」
挑発するかのような台詞に、ネギもまた無言で舞台の床に杖を置く。
「わかりました。僕の精一杯でお相手させてもらいます」
無詠唱で使われた魔法の射手を己の身に乗せて桜咲と向かい合うネギ。
桜咲の気、そしてネギの魔力が極限まで集中して客席にいる者達も含めて周囲は静寂に満ちていく。
ごくり、と俺の隣で小太郎が唾を呑む音が聞こえ……その瞬間2人が動く!
お互いが瞬動を使い、一瞬にして距離を詰める。
放たれる桜咲の拳。
それを紙一重の動きで回避し、懐に潜りこむネギ。
攻撃を外された桜咲の鳩尾へとネギの肘がめり込み……
「ぐっ……」
桜咲は無言で気を失い、その場へと倒れ込んだ。
『桜咲選手、気絶! 勝者、ネギ・スプリングフィールド選手となります!』
朝倉の放送で、観客席が歓声に包まれていた。先程の俺とアルビレオとの戦いが不完全燃焼だった分、余計に盛り上がったのだろう。実際、見応えのある試合であったのは事実だし。
「……くそっ」
俺の隣で小太郎が悔しげに呟いていた。
「あそこまで届かなかったのが不服か?」
「……」
「なら、もっと強くなれ。それこそネギにも勝てるくらいにな」
「……へっ、自分よりも、とかは言わないんか?」
「俺はお前達よりももっともっと先にいるからな。俺に手の届くところまで昇ってきたら相手をしてやるよ」
自信満々に見えるような表情を作り、小太郎にそう宣言する。
「はっ、いいやろ。近いうちに……とは言わへんが、いずれ必ずアクセルに勝たせて貰うで!」
『決勝戦は
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