23話
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なければ。
当事者がいるのは溜まり場だろうからこちらは4人に対して10人前後いるだろう。ついさっき戦って襲われる理由も十分にある。かなり危険であると言える。
「こちらが邪魔さえしなければ向こうだって抗争前の大事な時期だ。無駄に争うことはないだろうし積極的に敵に回ったりはしないはずだ。それでもさっき戦ってイラついてるから問答無用で来る危険があるのは変わらない。だけど手掛かりを得るには自分から動かなくては、状況は自分たちで変えなければならないんだ」
熱弁を振るって危険に挑む心構えを説いたロイドに3人は、少し呆気に取られながらも大真面目に言った臭い台詞に少し笑い、そして頷いた。
「遊撃士協会の時と同じでしょ?戦いに行くわけじゃない。それに不良グループはここの治安維持に一役買ってるのならもう強攻策は取れないわ。話を聞きつつ両者の間を上手く立ち回って仲裁するのだから危険は承知の上よ」
住民の願いも不良退治ではなく喧嘩の仲裁なので元々無理な鎮圧ではなく話が聞ける程度に信頼を構築するために不良グループに接触することに同意してくれた。
「どっちから聞き込みます?テスタメンツのあの宗教っぽいのは苦手ですが、サーベルバイパーよりは話せそうな感じがしました」
「あのワジってヘッドの方が落ち着いていたしな」
サーベルバイパーが見るからに暴力的な態度と言葉遣いをしていたのに比べるとテスタメンツは慇懃ながら冷静だった。
「じゃあテスタメンツから聞き込みを始めよう。ティオ、溜まり場の場所はわかるか?」
「はい。西側にある商店街のトリニティという飲食店です。営業許可も取ってますね」
「不良が集まる店、資金源かしらね」
「だろうな。真っ当な店なら抗争やってる不良と関わるのを避けるはずだ」
「店で争うと向こうも迷惑だろうから、少しは話が聞けるかも知れない。まずはテスタメンツからだ」
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