明星の英雄
陽龍
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も噛まれたのさ。」
「違う!俺が言いたいのはそんなことじゃない!」
「じゃあ何なんだよ?」
「いいか、驚くなよ?隣のロボス村がテオ・テスカトルによって滅ぼされた!村は壊滅状態だ!」
「なんだって?炎王龍が!?」
「事は早く進んでいるようだよ、ラス。」
「ああ、そうみたいだな。村の一大事にならなきゃいいが。」
「お主ら落ち着くのじゃ!!」
大声を張り上げたのはジャノバだった。
「おお、じーさん!」
「もうツッコまないよ、ラス。」
「お前さん方も聞いてくれ。よいか?今は耐えしのぐのじゃ。いくら古龍とて、無差別に村を襲うわけではあるまい。
もし襲われたとしても、別の場所に避難して過ぎ去るのを待てばよい。村はまた立て直せばよいのじゃ。」
「そうだとしてもよぉ!」
ある大剣ハンターが立ち上がった。
「このまま炎王龍の好きにやらせておけって言うのかよ!オレは耐えられねえぜ!そんなの!」
「まだ襲われたというわけではなかろう!」
大衆酒場の空気が静まり返った。
「お主らの気持ちも分かる。この村を壊されたくないお主らの気持ちは重々の。
じゃが、昔から古龍は天災にもたとえられておる。古龍とは地震。古龍とは大火事。古龍とは疫病。
来てしもうては過ぎ去るのを待つしかないのじゃよ。」
「だけど…よぉ。」
立ち上がった大剣ハンターは目に涙を浮かべながら座り込んでしまった。
「なぁ、アル。何か対抗策はねえのか?俺も古龍の好きにはされたくねえよ。」
「僕も同じ考えだよ、ラス。だけど、今のところ何にも考えが浮かばないんだ。」
「そうだ!陽龍ガムロスの力を借りるってのはどうだ?」
「そんなことできるわけ…ん?そういえば古記にはこんな一文もあったなあ。」
「なんだ?アル?」
「うん。古の都ロノフィンに住まう者は龍を使い、話せた。こんな伝承が残っているんだ。」
アルフレッド達に希望の光が見えた、その時だった。
「大変だ!ソルディム山地にいた古龍の様子が変だ!」
「なにぃ!?」
それは、十七年前の災厄のときも一緒の、龍の宴 開始の合図だった。
【第三話 -fin-】
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