明星の英雄
旧知の仲
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たダイラスはしばらく縮こまった。
「まだ、狂い始めて間もない頃じゃから直ちにこちらに被害が出ることは無いとは思うがのう…。」
「心配ですね…。」
「うむ。お主らにちと依頼をしてもよいじゃろうか?」
「何ですか?出来る限りなら何でもしましょう。」
「おい!それはオレのセリフだろうが!」
「何てことは無い。ソルディム山地へ行って今から言うものを採ってきてほしいのじゃ。」
「何をもってくりゃいいんだ?」
「まず、ソルディム山地のギルド公認エリア四に生息しておる、バノトプスの肉。次にそれらを食うておるブルノスの鱗。
そして、ヴリンダの鳴き声じゃ。」
「鳴き声…ですか?」
「うむ。鳴き声じゃ。実はヴリンダは独特の鳴き袋で、我々には聞こえん周波数で会話をしておる。
それを今から渡す携帯型蓄音機で回収してきてほしいのじゃ。」
「分かりました。」
「気をつけるんじゃぞ、いくらヴリンダやブルノスと言えどまだ発見されたばかりで詳しい生態などは分かっておらんからのう。」
「ありがとうございます。」
「行って来るぜ!ジャノバじーさん!」
「だからじーさんじゃない!」
「フォフォフォ、騒々しいやつらじゃ。」
二人はジャノバから携帯型蓄音機を譲り受け、別れた。その後アルフレッドが別方向へ向かった。
「どこ行くんだよアル!ソルディム山地へ行くんだろ!?」
「その前に大衆酒場の薬学部研究長のとこへ行くよ。強走の粉塵を使ってみたいしね。」
「ったく…、マジメだなぁアルは。じゃあ、先に大衆酒場に行ってるぞ。」
ダイラスは大衆酒場へ向かった。
「…これは、すごいな。さすがは物質調合学研究長。」
「その肩書きを言うのはやめてくださいとあれほど言ったじゃないですか…。」
「誰も皮肉の意をこめて言ったのではない。が、正直この粉塵は技術や名声を盗んででもほしいものだな。」
「ハハハ…。」
たわいも無い会話を終わらせ、アルフレッドは薬学部を後にした。
その後、大衆酒場へ行ったアルフレッドの目に懐かしい人が映った。
「あっ、セージさんにガイルさんじゃないですか!」
「おっ、噂をすればなんとやらだ。エイン村一モテる男のお成りだぜ。」
「その話はよしてくださいよ、ガイルさん…。」
「まあ、いいじゃないか。将来には困らなさそうだし。」
「セージさんまで…。」
セージとガイルは、アルフレッドが昔パティオ村というセクメーア砂漠周辺に位置する村へ出張に行ったとき、銀火竜と金火竜を倒して有名になっていた親子だ。
セージは今、依頼でこの北エルデ地方で目撃された鋼龍クシャルダオラの狩猟をしに来たんだと言う。
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