第12局
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、いきなり何いってんのさ!」
驚く三谷に、筒井も口をはさむ。
「ちょうどいいじゃねーか、筒井。三人そろえて団体戦に参加できれば学校が部として認めてくれるって必死だったじゃねーか。」
「だからって、そんな無理やり。そもそも彼が入ってくれても二人だ。まだ足りないさ。」
「俺が掛け持ちしてやるよ。」
加賀の言葉に筒井も驚く。
「ま、あくまで将棋優先だけどな。この三谷っての、結構やるからな、週一くらいなら付き合って鍛えてやるよ。どうだ、小僧。入学してから囲碁部に入るなら許してやってもいいぜ!」
「…分かった。絶対追い抜いてやるからな。」
「お、いい度胸じゃねえか。しっかり鍛えてやるよ!筒井、お前も負けてんじゃねえぞ!」
「あーもー、勝手なことを!えっ、でも君、ほんとにいいの?」
そんな三人の様子を見ていたヒカルは、あかりを促すとその場を離れた。
「ヒカル、結局ほとんど話も出来なかったけど、よかったの?」
「…あの中に入っていくのって、かなり不自然だろ?今回はこれでいいんじゃね。」
―ヒカル、何か吹っ切れた顔をしていますね。
「ああ、なんて言うかさー。オレなんかがごちゃごちゃ考えなくても、みんなはみんなでうまく流れて行くんだなーってのを見せつけられるとさ、なんか、何を偉そうに考えてたんだろって思ってさ。」
「ヒカル…。」
ヒカルは大きく伸びをすると、両手をバチッと自分のほっぺたに打ち付け、気合を入れた。
「よしっ、決めた。あかり、海王受験しようぜ!そして一緒に海王行こうぜ!」
「っうん!私も頑張るよ!」
「もちろん俺もあかりの勉強手伝うさ!今日から早速受験勉強だ!ほら、いくぞ、あかり!」
「あーん、待ってよ、ヒカル―!」
自分の選択が正解かどうかは読めない。
むしろ、正解があるのかどうかすらわからない。
でも、こうして佐為は横にいる。
今はただ一生懸命にやってみようと、ヒカルは決めた。
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