魔法先生ネギま!
0355話
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した?」
「あ、何か用事があるとか言うてどっか行ったわ」
「そうか」
恐らくネギの所にでも行ったんだろう。
「いや、そうやなくてやな」
何かを言いたそうにしながらも口籠もる小太郎。その様子を見て、思わず笑みを口元に浮かべる。
「ちょっ、なんや。何がおかしくて笑っとるんや!?」
「いや、お前も随分俺に慣れたなと思ってな」
この麻帆良に来た当初は、まるで爆発物に接する爆弾処理班といった感じで俺に接していた。それが夏美経由で強制的に俺と同じ部屋に住まわされ、そのトラウマを克服する為に俺に挑み。そして今、目の前にいる訳だ。
「そりゃ、幾ら何でも毎日顔を合わせていれば嫌でも慣れるわ」
「だろうな」
「って、せやからそんな話やなくてやな!」
慌てて話を元に戻そうとする小太郎の肩を軽く叩く。
「ま、お前が負けたのはある意味しょうがない」
「……しょうがない?」
「ああ。ちょっとしたズルをしてるのを見破れなかっただろう?」
「なんやとっ! あのフード男ズルしとったんか!?」
ズル、という言葉に憤る小太郎だったが、その腹に軽く拳を入れてやる。
「ぐっ、な、何をするんや」
「落ち着け。そもそもバレないズルはズルじゃなくて技術だ。それを見破れなかったお前が悪い」
「確かにそうかもしれんけど……」
小太郎が不承不承頷いた時、試合会場の方から朝倉の声が聞こえて来る。
『さぁ、我々の常識を越えた戦いが行われてきたこの武道大会も残すのはいよいよ3試合のみとなりました。皆さん、観戦の準備はよろいいですね? では、準決勝を始めたいと思います!』
「さて、そろそろ時間だ。お前は俺の戦いを見て、あいつのズルを見破れるかどうかでも試してろ」
「……分かった。けどな、俺に勝ったアクセルがあんなズルするような奴に負けるのなんて絶対許さんからな!」
その声と共にパァンッと背中を叩かれ、小太郎らしい激励を受け。
「戦いでズルをするのはちょっと許せないアルね。アクセル坊主、絶対に勝つアルよ」
古菲からも応援の言葉を貰って試合会場へと進む。
『犬上小太郎選手に圧倒的な強さを見せつけたクウネル・サンダース選手対準決勝に勝ち進んだ4人の中の2人が子供。その1人であるアクセル・アルマー選手の試合です。では準決勝第1試合……始め!』
「では、行きますよ?」
試合開始の合図を聞いたその瞬間、背筋に走ったゾクリとした危機感に突き動かされて反射的に瞬動を発動。アルビレオの真横へと回り込む。
同時につい数瞬前まで俺が立っていた場所を中心とした一撃が放たれ試合会場が破壊される。
「……おや」
真横にいる俺に対して意外、とでも言うように笑みを浮かべるアルビレオ。
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