常盤台中学襲撃事件
Trick35_信乃にーちゃんは何してるのよ!
[1/9]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
位置外 水。愛称はつーちゃん。
≪小烏丸≫に所属する彼女の得意分野は、情報技術、作戦立案と指揮。
そして、この得意分野を持っている人に共通しやすい特殊能力、
運動音痴も彼女には備わっていた。
A・T(エア・トレック)を使っている≪小烏丸≫で、
自身もA・Tを持っているにも関わらず、彼女は走る(ラン)すらまともにできない。
本当のインラインスケートと同じレベルでしか乗れないのだ。
信乃も、彼女には例外でA・Tを作っていない。
彼女がA・Tを履く身体能力と、飛びたいという意欲が無いからである。
A・Tを渡さない裏の理由としては、信乃は位置外水を苦手としているからだ。
実家ぐるみで信乃を婿養子、または実家が治めている機関の幹部代表にしようとを
目論んでいる。それを必死に否定しているが水も実家も諦めてはいない。
A・T使い(ライダー)としても関わりが薄く、
人間的にも苦手とする位置外水を、信乃は≪小烏丸≫として受け入れているのは
意外であり、異常なのだ。
しかし、これには信乃なりの理由があった。
このマイナスをプラスに変える程の価値を位置外水が持っているからだ。
それが得意分野。
この得意分野は“得意”の枠には留まらず、もはや“特化”または“進化”の方が適切だ。
信乃のA・Tを見よう見真似で再現して自分のA・Tを作る程の能力。
A・Tを作る技術だけでなく他の得意分野も、もちろんずば抜けている。
その得意分野を使って彼女は現在、世界最高峰のセキュリティが掛かっている
学園都市のコンピュータの一部を掌握して常盤台中学の監視をしていた。
****************************************
「A地区、異常なし」
一人しかいない部屋で呟く位置外 水。
ただ、現在はコンピュータを操作している状態な為、いつもの人見知りの話し方ではなく
どちらかと言えばスピーカー越しにしゃべっていた威圧的なものに近かった。
一部の人間は、彼女の母親に倣って今の彼女を≪蒼モード≫と呼んでいる。
その目には壁一面の設置された5×5、つまり25にも及ぶディスプレイを捉えていた。
内容は常盤台がある学舎の園の全ての監視カメラが代わる代わる写っている。
しかも1つのディスプレイには5つ以上のウィンドウがあった。
つまり、最低でも125台のカメラをリアルタイムで操作、監視、判断を行っている。
「Z地区異常なし。引き続きA地区へ。 S地区に異常あり」
異常ありと言ってるいるが先程と口調は全く変わらない。
人が聞いていれば聞き逃した可能性が高い、起伏の
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ