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導かれし漆黒の翼
粉砕する者
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ラクルを的確に狙って行く。 確かにHACはネクストに比べて動きも遅く的になるだろうが、流石エヴァンジェだ。 わかっているからこそ、自身を囮にしつつ当たるであろう攻撃を余裕を持ってよけつつ、腕に持つクレスト製のリニアライフルの CR-WR93RLとKRSWで撃ち続けていた。
  俺もCANOPUSで援護射撃を行うが、当たらない。
「クッ! ドミナントである私が!?」
  やはりHACだったのだ。 エヴァンジェはついにパルヴァライザーの攻撃が命中する。 右肩に当たり、ショルダーユニットのミサイルに誘爆し、腕ごと落ちた。 しかし、それだけではなかった。 HACの脚部からはスパークが見えた。 あれはエヴァンジェの行動について行けなくなったのだ。 その一瞬のせいで奴の攻撃に当たったのだ。
  俺は直様OBを展開する。 敵は待ってくれなく、照準をエヴァンジェに合わせていたのだから。
  CANOPUSにチャージされたエネルギーを放出する。 それを回避しようとしていたが、エヴァンジェに気に取られていたためにか、それか俺を過小評価していたのか回避が遅れた。 結果奴の腕部とコアの装甲が削れる削れるだけだった。
  まだチャンスはあると思っていたのはこの瞬間で打ち砕かれた。
  気 づ け ば 奴 が そ こ に い た。
「クッ............グハッ!」
  両腕を切断され、 その後背中兵装らしきレーザーキャノンを撃ち込んできた。 咄嗟の出来事で何も反応出来なかった俺は、自由落下をしていたところだったため、直撃を受けて、地に叩き落とされた。
  奴は近づきレーザーブレードで斬りにかかった。 もうだめだ。 と思ったその時。
「${+}#+\';';|!?」
  空から閃光......レーザーライフルが、奴にめがけて落ちる。 一発では無く、数発のレーザーライフルが奴を捉えて降ってくる。 回避しようにも、それを先読みしていて全弾命中していた。
「この攻撃は何者だ」
  エヴァンジェはそう言った。 俺は最初彼だと思ったのだが、違ったらしい。 それにこのレーザー音は聴き覚えのある音だ。
「KARASAWAMk-Vだと!? 一体誰が」
「 ............味方なのか」
  エヴァンジェの呟きに返答せず、そう言った。
  KARASAWAの射撃が止み、パルヴァライザーは地に堕ちた。 そして落とした主が、光の中から現れる。
「あれは。 なぜやつが!?」
  そこには、H07−CRICKETを装備した重量二脚型のHACが降りてきたのだ。
「エヴァンジェ知っているのか?」
  そう俺は尋ねる。 それにエヴァンジェは、驚きを隠せない声で言い放った。
「何故、貴様が生きている。ジャック・O!?」



 
 
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