第三十五話 海鳴スパラクーア
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ずであったが、何度携帯にかけても応答しなかったためいない。
「ほらほら、そんな顔してないでさっさとレッツゴー!」
「えっ、ちょっと!」「私も!」
エイミィはすずかと何故かフェイトも一緒に背中を押す。
「あはは……、じゃあ私たちも行こか」
「はい」「うん」
「遼ちゃん?」
「……はやて」
なのはたちが到着した時刻、はやてたちと遼は銭湯内で出会う。
「やっぱ遼ちゃんかぁ、髪まとめてへんかったから少しわからんかったけど、その髪は珍しいからな〜、けどすごい偶然やな」
「うん、ちょっとお風呂が使えなくなって、……はやてはどうして?」
「うちらは、なんとなくやな」
それを聞いてシャマルがうつむく。
「たまには気分転換も、いい」
(ああ、シャマルさんが失敗したのね)
遼は気を使ってわからないふりをする。
「そやろ、……ところで遼ちゃんは一人なん? うちらはヴィータがどっか行ってもうたけ八神家の女性陣全員で来とるよ」
「あと家族が二人来てる、けどはぐれた」
「あはは、遼ちゃんらしいな」
「そう?」
(まあ、いつでも合流できるから、今は一人でいたかっただけなんだけど)
念話とは便利なものである。
「……シグナムさんとシャマルさんも元気そうで」
「そちらこそ、お元気そうで」
返事をしたのはシグナムのみで、シャマルは考え事をしていた。
(たしか、彼女もこんなくらいの背だったわよね、それにあと二人、人数的にもそれっぽいし、はやてちゃんを前から知っているし、彼女なのかしら?)
「シャマル? どないしたん?」
「え!? なんでもないです、はやてちゃん!」
慌てて返事をするシャマル。
「もう、しっかりせんとあかんよ、シャマル」
「すいません〜」
side フィリーネ(プレシア)
「こんなところに来るのも何年ぶりかしら……」
アリシアを失ってから今まで長い時が経った。
その間私は一切の娯楽をやめ、アリシアが生き返る方法を探していた。
だから、今は少し落ち着かない。
まあ、それはさて置き、私は重大な問題を抱えていた。
今朝の失敗も、それが関係している。
起動したのはいいものの、外装がゲル化して飛び散る有様。
後で原因を調べると、術の一部に間違った式を与えていたことがわかった。
(こんな初歩的なミス、少し前の私なら絶対にしないわね)
私は静かに湯舟に体を沈める。
少し落ち着く必要がある。
考え直そう。
私のこれからについて思い直そう。
最初はただの家族ごっこをしていればい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ