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銀色の魔法少女
第三十五話 海鳴スパラクーア
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ずであったが、何度携帯にかけても応答しなかったためいない。

「ほらほら、そんな顔してないでさっさとレッツゴー!」

「えっ、ちょっと!」「私も!」

 エイミィはすずかと何故かフェイトも一緒に背中を押す。

「あはは……、じゃあ私たちも行こか」

「はい」「うん」




「遼ちゃん?」

「……はやて」

 なのはたちが到着した時刻、はやてたちと遼は銭湯内で出会う。

「やっぱ遼ちゃんかぁ、髪まとめてへんかったから少しわからんかったけど、その髪は珍しいからな〜、けどすごい偶然やな」

「うん、ちょっとお風呂が使えなくなって、……はやてはどうして?」

「うちらは、なんとなくやな」

 それを聞いてシャマルがうつむく。

「たまには気分転換も、いい」
(ああ、シャマルさんが失敗したのね)

 遼は気を使ってわからないふりをする。

「そやろ、……ところで遼ちゃんは一人なん? うちらはヴィータがどっか行ってもうたけ八神家の女性陣全員で来とるよ」

「あと家族が二人来てる、けどはぐれた」

「あはは、遼ちゃんらしいな」

「そう?」
(まあ、いつでも合流できるから、今は一人でいたかっただけなんだけど)

 念話とは便利なものである。

「……シグナムさんとシャマルさんも元気そうで」

「そちらこそ、お元気そうで」

 返事をしたのはシグナムのみで、シャマルは考え事をしていた。

(たしか、彼女もこんなくらいの背だったわよね、それにあと二人、人数的にもそれっぽいし、はやてちゃんを前から知っているし、彼女なのかしら?)

「シャマル? どないしたん?」

「え!? なんでもないです、はやてちゃん!」

 慌てて返事をするシャマル。 

「もう、しっかりせんとあかんよ、シャマル」

「すいません〜」



 
side フィリーネ(プレシア)

「こんなところに来るのも何年ぶりかしら……」

 アリシアを失ってから今まで長い時が経った。

 その間私は一切の娯楽をやめ、アリシアが生き返る方法を探していた。

 だから、今は少し落ち着かない。

 まあ、それはさて置き、私は重大な問題を抱えていた。

 今朝の失敗も、それが関係している。

 起動したのはいいものの、外装がゲル化して飛び散る有様。

 後で原因を調べると、術の一部に間違った式を与えていたことがわかった。

(こんな初歩的なミス、少し前の私なら絶対にしないわね)

 私は静かに湯舟に体を沈める。

 少し落ち着く必要がある。

 考え直そう。

 私のこれからについて思い直そう。

 最初はただの家族ごっこをしていればい
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