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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第120話】
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ちゃん用には、【村雲】の改良型を――未来ちゃんには【天照】を……ね?」
そう言い、俺たち二人にウインクをする母さん――と。
「それじゃあ、行きましょうか。ヒルト?」
「ん?唐突だな母さん――何処に行くんだ?親父の手伝いか?」
「ううん、そこはお父さん一人で大丈夫よぉ――【PPS】使って作業してますからぁ。――それよりも先に、あなたが泊まる部屋に向かうわよ〜?……まあ正確には私たちの部屋に泊まるのだけどね」
笑顔で母さんが答える――てか【PPS】ってなんだ……。
「うふふ。お母さんとじゃ不服?」
「……いや、一人個室かと思ってたからな、実は――所でさ、母さんが今いった【PPS】って…?」
「うふふ。それは――な・い・しょ♪」
そう悪戯っぽく言う母さん――思わず苦笑するのだが、それよりも部屋に行きたいので――。
「んじゃ、行こうか。――セシリア、また後でな?」
「セシリアちゃん、またねぇ〜」
「えぇ。ではまた後程、お母様もまた後で――……遂に美冬さんと未来さんにも専用機が……」
そんな一人言を呟くセシリアを置いて、俺と母さんは通路を進んでいく。
――暫くすると、母さんがその部屋の前に止まり、ドアを開けた。
母さんに続き、部屋へと入ると旅館には似つかわしいオーシャンビューで、海を見渡せる四人部屋だ。
――もう既に水着に着替えた一部女子達が遊んでいるのが見える。
「うふふ。荷物を置いたら皆と遊んできなさいヒルト?」
「あぁ――母さんはどうするんだ?」
「もう少し美冬ちゃんと未来ちゃんのISを調整してからかなぁ…水着に着替えるのは」
「そっか……俺は手伝わなくて良いのか、母さん?」
「ふふ、子供はそんなこと気にしないの♪今日一日、羽根を伸ばして来なさい。明日から大変なんだし」
そう柔らかな笑みを浮かべると、空中投影ディスプレイを用意して仕事を始める母さん――。
……【PPS】ってのが気になるが、母さんも遊んできなさいって言ってるし――お言葉に甘えるかな。
持ってきた荷物を部屋に置き、軽めの鞄に買った水着と身体を拭くタオル、そして替えのトランクスを用意して入れると肩に担ぎ――。
「じゃあ母さん、行ってきます」
「えぇ、お母さんも一段落ついたら行くわねぇ?――サンオイル、塗ってくれる?」
「……親父が間に合わなかったなら」
それだけを言い、俺は部屋を後にした――さっきのネガティブな考えももう無く、今は女子達の水着姿が楽しみだという思いが心を満たしていた――。
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