7部分:第一幕その七
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を」
恍惚として騎士に告げるのだった。
「どうか貴方を」
「私をなのですね」
「はい」
その恍惚とした声で答えてきた。
「どうか私を」
「わかりました。それでは」
「あの騎士は一体」
オルトルートは項垂れる夫の側に寄り添い騎士を見ながら呟いた。
「不思議な力を感じずにはいられない。一体」
「何もかもが終わった」
テルラムントはこう言うばかりだった。
「最早。わしには」
「響くのだ勝利の歌よ」
「騎士殿を讃えよう」
そして皆が騎士を讃えていた。
「その旅路に光栄あれ、その奇蹟を讃えよう」
「敬虔な騎士よ」
「奇蹟を起こした方よ」
「今ここに貴方を」
「貴方を讃えましょう」
皆エルザに寄り添う騎士を讃えていた。今は喜びの中にあった。しかしその中でオルトルートだけが。不吉な目で騎士とエルザを見ていたのであった。
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