暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第61話 エキシビジョンが始まるようです
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の程度の攻撃がここまで尾を引くほど痛い訳が無い。」


アリアちゃんの攻撃で気を失ったもみじさんを、計画に関係ない私と愁磨さんで迎えに行った、その帰り。

救護室で幸せそうに寝ていたもみじさんを、愁磨さんは無言でベッドから蹴り落として、『さっさと帰るぞ』

と言い、今の様に痛がるもみじさんを無視して来ました。た、確かに演技っぽくはあるんですけれど・・・・。


「久しぶりに褒めてやろうかと思ったのに……。」(ボソッ

「ほぇ?なんか言った?」

「別に。」


愁磨さんの小声はもみじさんには聞こえなかったようですが、私にはバッチリ聞こえてきました。

ここまで来る道で、他に6回ほど。


「(愁磨さん、何を怒ってるんですか?)」

「(………別に、怒ってる訳じゃ無いって言うか、何と言うか……。

言わなきゃ矜持に反するんだが、言うとウザいって言うか……。)」


そのまま、またブツブツ言いながら行ってしまいます。

・・・要するに、褒めてあげたいけれど、褒めたらもみじさんがすごく喜んでウザい、と言うことでしょうか。


「(………照れるなんて、愁磨さんらしく無いですね?)」

「べっ、ばっ、照れてるわけじゃねーよ!!」

「ふぬぅ?愁磨はにゃーにを照れてるのかい?ボクに「言わねーよ!お前だけには言わん!!」ぶー!」


本当に珍しいです。『照れてる訳じゃないんだからね!』くらいのボケすら言わないなんて。

・・・いつもなら褒めちぎった上で、抱きしめたりグリグリしたり、そのままお持ち帰りするのに。


「フンッ、もういいもん!」

「ま、まあまあ、もみじさん。(ほら、もみじさんだって頑張ったんですから。少しくらい……。)」

「(………あーーーったよ、もう!!)」


愁磨さんはおいっち、に。と気合を入れると、もみじさんの頭に―――


バンッ!
「フギャッ!?あぅぅぅぅ………。な、なにすんの!!」

「あ。わ、悪い。つい力が入って………。」


・・・・・・撫でようとした手を、思いっ切り叩きつけました。

この二人、何なんでしょう?何かあるんでしょうか?


「コホン。あー、なんだ、その。ありがとな。」
なでなで
「な、何が?」

「……アリア、怪我しない様にあそこで負けてくれて。」

「べっ、べべべべ別に!!アレは、あの、アレ!アレ……そう、アレ!!油断してたの!!

そう、油断してて!」


こちらも、珍しく素直じゃありません。

愁磨さんに褒められ頭を撫でられて真っ赤になっているのに、何やら否定しています。

ここ数日見ていた感じだと、ロケットの様に抱き付き『もっと褒めて!』とか得意気になり
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