魔法先生ネギま!
0354話
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で使った分身を見ても分かるように、小太郎は半ば長瀬の弟子といってもいいような存在だ。……本人にその自覚はないだろうが。
それだけに圧倒的な力量差で負けた今の戦いで小太郎の心が折れないかどうか心配なんだろう。
それに俺の試合がこのすぐ後だというのも事実だ。なら取るべき手段は1つ。
「分かった。頼む」
「うむ、任せるでござるよ」
そう告げると、次の瞬間には長瀬の姿は俺の後ろから消えていた。
アルビレオのコピー体の能力と似たようにも見えるが、長瀬のそれは純粋に修行の結果身につけたものだ。……まぁ、コピー体とかいうのも修行の結果身につけたのかもしれないから、どちらがどうとは言えないが。
「アクセルさん、いよいよ貴方と私の戦いの時です。今日こそ貴方の性根を叩き直して差し上げますので覚悟して下さい。この影使い、高音。この前のような不覚は2度とありません。近接戦闘・最強モードというものをお見せします」
魔法使い然としたローブに身を包んだグッドマンが俺に近付きそう宣言する。
「近接戦闘・最強モード?」
「ふふふ。それは試合が始まってからのお楽しみです」
意味あり気な笑みを浮かべ、試合会場へと進み出るグッドマン。その後を付いていくように俺もまた試合会場へと進み出る。
『さぁ、2回戦第2試合です。選手は一部で麗しのお姉様として名を馳せつつある高音・D・グッドマン選手、対するは何でこの大会に参加してる子供は強いのか!? アクセル・アルマー選手です。では、試合開始!』
朝倉の放送で観客が盛り上がる中、俺は高音と向き合いながらジリジリと距離を詰めていた。――麗しのお姉様云々の辺りでグッドマンのコメカミがピクピクとしていたが――
そもそも現状で俺が使えるのは炎と影の魔法とエヴァの闇の魔法のみ。しかも一応近右衛門に雇われている俺としては魔法の秘匿義務があるので、一際派手な炎の魔法は基本使用不可。でもって影の魔法に関してもルールで詠唱が禁じられている以上は使えるのは無詠唱の影槍のみ。あとは闇の魔法の中でも基本中の基本である闇き夜の型か。……まさか、異形化をここで使う訳にもいかないしな。いや、この麻帆良なら異形化を使っても実はあっさりと納得してくれそうな気もしないでもない。あるいは、武器を用意しておくべきだったか。刃物とかが不可でも、警棒とかならOKだろう。ま、それは次のアルビレオとの戦いに回すとしよう。
「どうしました? 前回と違って妙に消極的ですね。何か企んでるんですか?」
挑発と牽制の意味を込めての発言だろうが、軽く肩を竦めて受け流す。
「さて、どうだろうな。そっちこそ今日は妙に大人しいじゃないか」
「……いいでしょう。では、先程も言った私の近接戦闘・最強モードをお見せしましょう!」
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