魔法先生ネギま!
0354話
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を7匹程創りだして解き放つ。それぞれが違う軌道を取りながら、尚且つ多少の時間差を付けてアルビレオへと迫る。獣の本性を剥き出しにしたかのような狗神の攻撃だったが、それすらも小太郎にとってはフェイントだったのだろう。一瞬ではあるがアルビレオが狗神に目を取られた瞬間を読んだかのように瞬動で懐へと入り、その両の手に狗神を出現させながらアルビレオの腹へと一撃を叩き込む! しかし……
「今の一撃は貴方の意地を感じさせる、なかなかの一撃でした」
小太郎渾身の一撃を食らったにも関わらず、全く攻撃の効いた様子のないアルビレオ。そのまま一撃で小太郎を床へと叩き付ける。
「決まったな、やっぱりあれはコピー体とかいうスキルの能力だろう。ダメージの無効化……いや、キャンセルか? そもそも出場しているのがコピーである以上は本体に攻撃は届かないんだろう。……そう。俺以外は、な」
分身、あるいはコピー。そんな防御手段を持っている相手に対して使える俺の奥の手ともいえる存在、それが精神コマンドの直撃だ。実際に使ってみないとどういう効果をもたらすのかは分からない。コピー体を通してどこかにいる筈の本体にダメージを与えるのか。あるいは、コピー体と本体を入れ替えるなんてトンデモ展開になるのか。だが確実に言えるのはアルビレオに対して何らかの効果が間違い無くあるという事だろう。
そんな風に準決勝で戦うであろうアルビレオ対策を考えていると、試合会場の方から強烈な闘気が湧き上がってくる。
あれは……以前俺と戦った時に見せた獣化か。しかし、この人目の多い武道会で使うのは……
そう思った次の瞬間、アルビレオの放った重力魔法の一撃で気を失った小太郎はそのまま床へとその身を横たえて気を失っていた。
『きょ、強烈な一撃! 何がどうなったのかは分からないが、村上選手気絶です! 勝者、クウネル・サンダース選手!』
朝倉の放送が周囲へと響き渡り、観客が盛り上がっていく。
そんな中、アルビレオは気絶している小太郎に一言二言囁いてこちらへと向かって来た。
「お楽しみ頂けましたか?」
「さて、な。だがあんなんでも一応俺のルームメイトなんだし、準決勝で借りは返させて貰おうか」
武道大会のスタッフに運ばれていく小太郎を横目に、アルビレオへと挑戦するように言い放つ。
「ほう、貴方はそういうのに余り拘りを持たないタイプだと思ってたんですが……まぁ、いいでしょう。では準決勝でお待ちしていますよ」
そう告げて去っていくアルビレオの背中を見送っていると、ふと背後に覚えのある気配が1つ。
「アクセル坊主、ここは拙者が。アクセル坊主はこのすぐ後に試合でござろう?」
長瀬のその言葉は、俺を気遣うというよりは小太郎を心配故にといった所か。
この試合
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