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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-20 I hope to ……
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いるのなら話は早い。私を殺してくれ」


相談相手とは、三桜燐夜のことであった。
こいつであればとリインフォースは思い、自分の胸の内をすべて語った。
ヴォルケンリッターを闇の書から自分の独断で切り離したこと、そして自分は全てを語ることなくこのまま消えようと思っていることを。
その間、燐夜は何も話すことなく、かといって相槌を打つこともなく。黙ったまま話を聞き続けた。


そして、すべてを語り終えたリインフォースは再び、ここで最初にあったときのように問いかける。


「もう一度言う。私を殺してくれ」
「……」


燐夜はもったいぶるように口を若干開いた後、また閉じた。
何かを考えているようだったが、すぐにかぶりを振って自分の瞳をリインフォースの瞳に合わせた。そして、一度は重く閉ざしたその口を再び開いた。


「……断る」
「――――!」


燐夜が拒否の言葉を自分の口で言った瞬間、魔法陣が展開されてリインフォースから一気に力が抜けていく。濃密な負の感情が心の中を荒らす。負の感情が自分の生気を抜き取っていくようで、逆にリインフォースは燐夜に対して憐れみを覚えた。


そう、ここにきてようやく燐夜の真意が分かったのだ。
それは、私――――リインフォースから闇の書の防衛管理プログラム、所謂、ナハトヴァールを切り離そうとしているのだ。そのせいで心の中に負の感情が溢れて、制御できなくなっているのだろう。


「ううっ……」


リインフォースの胸のあたりから黒い塊が出てきて、それが燐夜の目の前で止まった。そしてリインフォースは瞬時に燐夜のなさんとすることをさらに理解して戦慄した。そして、力の抜けた体を動かそうとして、声を出そうとして必死にもがくが、全く思い通りに動いてくれず、ただ、口をパクパクさせるだけに終わった。


「リインフォース。俺にはお前を殺すことなんてできない。はやてを悲しませたくないからな。けれども、お前を救うこと……いや、お前を救ってないか。これからはやてのもとで過ごさせるようにはできる。――――最後だ」


燐夜はここで一旦話を切ると、防寒対策のために来ていたコートの内ポケットの中から一つの封筒を取り出した。
そして、それを倒れ込んで何とか起きようとしているリインフォースの前に置いた。


「これをなのは――――お前らを助けてくれた小さな魔法使いに渡してくれ。これがこんな行為に及んだ俺の願いだ」
「(コクッ)」


何とか首だけを動かすことが出来たリインフォースは、頷くことで了承の意を表した。声が出せないことが何とも悔やまれるが、ナハトヴァールを燐夜が代わりに受け継ぐことも憚れたが、どちらにせよ今の自分には何もすることが出来ない。


そして、黒い塊に手
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