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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十九話 記念写真
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でも、こっそり撮ったわたしのドレス姿の写真は返してね?」
「え゛……」

 未来予知を駆使して最適なシャッターチャンスを覗っていたエイラの努力は、どうやら水泡に帰したらしい。まあ、演奏後の写真撮影で501部隊全員の個別写真が撮られたのだから、そのうち公式の写真集が出るのは間違いないだろう。


「――なあ、ここでもう一枚だけ写真を撮らないか?」


 そろそろ店を出て基地に帰ろうかという時だった。
 意味ありげな笑みを浮かべた坂本が、一体どこから持ってきたのか、真新しいカメラを手にそう言った。

「あら、いつの間にそんな物を用意していたの、美緒」
「これか? シャーリーが懇意にしている部品屋から貰ったらしい。せっかくだから記念写真を撮ろうと思ってな」

 珍しいこともあるものだ、と皆少なからず驚いた。
 この手の話は大抵シャーリー辺りが持ち掛けそうなものだというのに。バルクホルンがコッソリとシャーリーに目を向けると、さも白々しく肩をすくめてみせる。

「写真ならもうたくさん撮ったじゃない。たしかに、個人的な記念撮影はしていないけれど……」

 腕時計に視線を向けながらミーナが言うと、坂本は苦笑して応じた。

「いやなに、一人だけ写真を撮っていない大馬鹿者がいたからな。逃げられない今のうちにみんなで撮ってしまおうというワケだ。――なあ、沖田」

 その言葉に全員が振り向くと、今まさに和音は宮藤の背中に隠れようとしていたところだった。その隙を見逃す筈もなく、坂本が沖田の腕を掴んでグイッと引きずり出す。

「や、ちょ、痛いですってば坂本少佐!!」
「まったく世話の焼ける奴め……さりげなく部隊全員での写真撮影の時に抜け出していただろう?」
「ぇぇ……いやまあ、それはその……なんといいますか……」

 頬をかきながら視線を泳がせる和音の肩に手を置くと、坂本は正面から和音の瞳を見据えていった。

「恥ずかしいことだが、シャーリーに言われなければわたしも気がつかなかっただろうな……大方、同じ時代の人間ではないから写真に写るのは好ましくないとでも思ったのだろう?」
「――――っ!!」

 さりげなく放たれた一言に、和音の全身が硬直する。
 何故かと言えば、それが図星だったからに他ならない。この時代に存在するはずのない人間が、衆目に触れる場で存在の痕跡を残すのは拙いだろうと、和音は写真撮影には決して参加しなかったのだ。

「そんなつまらんことを気にするな。さ、せっかくなんだから写真を撮るぞ」
「で、ですから坂本少佐、それは避けた方が――――ってうわぁ!?」

 苦笑いを浮かべて抗議しようとした途端、和音の口を誰かの手が塞いだ。

「せっかくの少佐のお誘いですわ。当然、部隊員全員での記念撮影で
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