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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十九話 記念写真
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だろう。
「と、とりあえずお邪魔してみようかな」
気を取り直して和音は並んでいる列に近づいていく。ちょうどお化け屋敷のような体になっていて、入り口付近では妙にそわそわした雰囲気の人であふれていた。和音はコッソリ裏口に回ると、中から聞こえてくる声に耳を傾けた。
「あの!! 実は、前から気になっていた女の子に思い切って告白したいんですっ!!」
「その熱意、素晴らしいんダナ!!」
「お願いです。どんな風に告白したらいいか教えてくださいっ!!」
(あ、こりゃダメだ……)
……なんということだろうか?
いかにも恋愛事に疎そうなエイラにこんな占いを持ち掛けてしまった時点で彼の命運は推して知るべしだろう。サーニャを前にしたときのヘタレ具合は既に周知の事実である。
そう、エイラが出し物としてチョイスしたのは、自身の未来予知とタロットを活かした「占いの館」であった。無論、ある程度――というかかなりの率でエイラの占いは的中するのだが、事と次第によっては依頼者の精神に消えぬ傷を刻み込むことになりかねない。
……例えば恋愛相談とか。
(え、エイラさん……未来よりも空気を読んでくださいね、空気を!!)
「よーし、このエイラ様がお前の運命をタロットで占ってやるゾ」
「お願いしますっ!!」
身内が裏口で聞き耳を立てていることなど露程も知らないエイラは、懐から随分と使い込まれたタロットカードを取り出し、慣れた手つきでシャッフルし始める。なるほど、その手つきだけならば確かに練達の占い師だ。
「さぁて、お前の運命はどうなってるんダ〜?」
「…………!!」
緊張する依頼者とは対照的に、エイラはごく気軽な調子で「えいやっ!!」とカードを引く。
エイラの手に握られたカードは――
「逆位置、ダナ」
やはりというべきか、カードは逆位置である。
(エイラさんどうして安定の逆位置なの……)
悪い意味で引き運の良いエイラを内心詰る和音だが、問題は引いたカードである。
「う〜ん、逆位置の【女教皇】かぁ……これはちょっと拙いナ……」
「ええ!? まさか、僕の告白は…………っ!!」
「ま、待て待て!! ……オッホン。逆位置の女教皇は、無計画・わがまま・勘違い・自惚れを表すカードなんダナ」
すでに依頼者の青年は目に光が宿っていないのだが、エイラは一向に気がついていない。
(エイラさん、なぜそんな惨い仕打ちを……?)
「そ、そうですか……はは、あははは……」
「だからさ、ちゃんと計画を立てて謙虚にしてれば――ってオイ!! まだ話は終わってないゾ!!」
(いえ、もういろんな意味で終わってますよ、エイラさん)
乾いた笑みを浮かべて、青年は小屋を出ていった。エイラは
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