番外編5 マヤ編 叶わない誓い
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2人に手を伸ばす。2人は優しく、そっと私の手を握り返してくれる。
ニ「最後に、マヤとお話が出来て、マヤの役に立てて、よかった・・・」
ノ「僕たちを、助けてくれて、ありがとう・・・」
マ「待って・・・」
2人の体はすでに腰の辺りまで消えていた。
ニ「あの時、マヤが助けてくれなかったら、私たちは灰になっていた・・・」
ノ「僕たちを、炎から救い出してくれたと同時に、闇からも、救い出してくれた・・・」
マ「ニーナ・・・ノーナ・・・」
すでに胸の辺りまで消えていた。
ニ「マヤ、あなたには仲間が、家族がいる・・・あなたを、見守って、助けてくれる・・・」
ノ「僕たちも、マヤの心の中で生きている・・・マヤを見守って、助ける・・・」
マ「嫌・・・消えないで・・・!お願い・・・!」
首まで消えていた。
ニ&ノ「ありがとう・・・そして、さようなら・・・!」
2人は光のちりとなって跡形もなく消えた・・・
マ「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
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ユ「マヤ!?」
エ「何があったっ!?」
ウェ「マヤさん!?」
シャ「どうしたのよいったいっ!?」
私の雄叫びを聞いて、駆けつけてくれたパジャマ姿のユモ、エルザ、ウェンディ、シャルルの心配する声は、私の耳には一切入っていなかった。私はただ、両手両膝を床に着いて、ニーナとノーナが消えた所で呆然としていた。
マ「・・・誓ったのに。」
ユ「えっ?」
涙が、震えが、止まらない・・・
マ「もう、絶対に・・・誰も、失わないって、誓ったのに・・・!」
エ「マヤ・・・」
マ「誓え・・・なか、った・・・」
私は力尽き、その場に倒れる。
ウェ「マヤさん!?」
シャ「ちょっとっ!!しっかりしなさいよっ!!」
エ「急いで病院に運ぶんだっ!!」
ユ「マヤッ!!マヤッ!!マヤァァァァァァァァァァッ!!!」
・・・微かに聞こえる、私の名前を呼び続ける、いろんな人の声・・・微かに感じる、私の体を必死に揺らす、いろんな人の温もり・・・私の光が射し込んでいない左目から涙が流れ落ち、頬を伝った。私の意識はそこで完全に途絶えた。私の右手には、満月に照らされた火炎石が、しっかりと握り締められていた・・・
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