襲来
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る隔壁に異常です!」
アリーナの一夏側のピットで真耶が驚愕の声を上げると共に、目の前の端末を操作していく。
「なに? 映像は?」
「出します!!」
言うと同時にモニタに映し出されたのは隔壁が破壊されている様だった。そしてその隔壁の前にいる金髪の少女。
「あれは、鳴雨か? ……なるほど、隔壁を破壊してまわっているのか。山田先生鳴雨のいるエリアに音声は届けられますか?」
「はい、音声だけならば何とか……できました! どうぞ」
「ああ……鳴雨!!聞こえるか!?」
マイクに向けて千冬が大声で発すると響もそれに気付いたのか、監視カメラの方に顔を向ける。
『聞こえてますよー、あーとりあえずこれは私が提案したことじゃなくて生徒会長が提案したことなんで』
「そんなことはどうでもいい、それより貴様が今場所のもう一枚先の隔壁を破ると出口だ。そこまで任せられるか?」
『もとよりそのつもりですって。……一夏達の方はどうですか?』
隔壁を破壊しながら聞く響に対し、千冬は若干苦々しい声を上げる。
「正直あまり芳しくはない、劣勢といえるだろうな」
『へー、まぁいいや。とりあえずさっさと出口までつなげます。あとの誘導はそっちでお願いしますよ』
「わかった」
千冬が言ったのを確認すると響は隔壁破壊を続けた。するとその光景を見ていた真耶がポツリとこぼした。
「修繕費……すごいでしょうねー」
「……うむ」
二人の頭の中は一夏達二人と、隔壁の修繕費のことが交錯していた。
「オラァ!!」
最後の隔壁を破壊し終わり、完全に出口を開通させた響は軽く一息つくと、そばにいたセシリアに告げる。
「セシリア、ちょいと頼みがある耳かせ」
「ふぇ!? み、みみみ耳をですか?」
「そうだよ、ホレ早くこっち来い」
半ば強引に響に引っ張られるセシリアだが、その顔はとても嬉しそうだ。
「いいか今から私が……」
「え、ですが!」
「いいから黙って頷いてくれ。もしなんか言われたら全部私がやったことにすりゃあいいさ」
それだけ言うと、響はまたアリーナの中に戻っていた。その顔はまるで何かをたくらむように不敵に笑っていた。
一夏達は正体不明のISと交戦していた。だがその中で一夏はわかったことがある。
……あのIS、人が乗ってる感じがまるでしない。
そう、一夏と鈴音が対峙しているISからはまるで人の気配がしないのだ、さらに行動パターンも機械的だ。
「一夏! ボーっとしてる暇なんてないわよ!!」
「お、おう!」
鈴音に言われ我に返る一夏だが、どうやらまだあのISのことが気になっ
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