襲来
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くしのブルー・ティアーズと同じ第三世代型兵器の一つです」
セシリアの説明を聞き終わった響は軽く頷くと、
「ようは、見えない砲身で見えない弾を放つってことか」
「簡単に言えばそうですわ」
そりゃあまたねちっこい兵器だな、とセシリアに返答しながら響はさらにセシリアに続けて聞いた。
「あれって簡単に避けられるもんなのか?」
「いえ……先ほど響さんも言ったとおり、砲身から砲弾まで全てが不可視の兵器のため避けるのは難しいですわ。しかも例え避けられたとしても結局ジリ貧でシールドエネルギーを削られてしまいますわ」
「なりほどな、……つーかセシリア。ジリ貧なんて言葉よく知ってたな」
「え!? そ、それは……響さんに驚いてもらえるかと思って……」
尻すぼみになったセシリアは最終的に俯いてしまった。怪訝そうにセシリアの顔を響が覗き込もうとしたとき。
稲妻が落ちたような轟音がアリーナ中に轟いた。それと同時にアリーナ全体に衝撃が走る。
響とセシリアが一夏達がいるステージ中央を見ると、中央から砂煙がもうもうと上がっている。
砂煙のせいで何がいるのかはわからないが響は確かにそこに何かがいると確信した。
だがそれが砂煙から姿を現そうとした瞬間、アリーナの観客席を覆うように隔壁がおろされた。それと同時に通路の隔壁も次々と下ろされ、避難しようにもできなくなってしまった。
あたりは逃げられないことに不安の声を上げる生徒でごった返している。
「どうしましょう響さん、このままでは避難が……!」
「わかってるから落ち着け」
若干の焦りを見せるセシリアを響が宥めていると、響の携帯に連絡が入る。
「もしもし、響ちゃん? 聞こえる?」
声の主は楯無だった。
「楯無か、聞こえてるけどどうにもめんどくせー状況だ。どうするよ?」
「今私も隔壁の中に閉じ込められてるんだけどね……遮断シールドのレベルが4にまで跳ね上がっててしばらく先生達も救援に来られないと思う。とすれば私達にできるのは……」
「隔壁と遮断シールドをぶっ壊して生徒を外に逃がす、か?」
「……そういうこと、頼める?」
「壊すのは得意だ」
それだけ告げると響は携帯を閉じ、隔壁前にごった返している生徒に一喝した。
「どけ!!!!」
その大声に反応した生徒達が、響に道をあけて行く。響は空けられた道を軽く溜息を漏らしながら歩いて行くと、隔壁の前に左手をかざすと夜天月の巨大な左腕を部分展開する。
「さーて……、救助活動という名の破壊を始めますかね!!」
言うと同時に拳が放たれ、前の隔壁に巨大な穴が開けられた。
「織斑先生!!取り残された生徒達のい
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