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Cross story The end of world...
4人の異端者達―Heretics ―
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、息を止めろ!!皮膚をなるべく覆って外へ!!」
「何?」
「後で説明する!!」

ヒースクリフが消えた方とは別の方向に瓦礫の隙間を発見すると、そこから外へ飛び出す。灰色の空の下、俺達が出てきた建物の数十メートル先からその臭いはしていた。

臭いがはっきりした所で、その正体を確信する。

「何、あの液体……?」
「臭いの原因さ。離れるぞ、アレは猛毒だ」

俺の次に出てきた蓮の頭を押して逆方向に走り出す。さらに数十メートル離れた所で歩調を歩きに変え、目線に促されて説明を始める。

「あの臭いはサルファマスタード―――日本語で硫化クロロジエチル。皮膚に触れると激しい炎症をおこす毒ガスだ。アレは液体だったが、気化した気体も同じ性質を持ってる。何でそんなものがここで湧いてるのかは知らんが、おかげで一部の魔物の正体が分かった」

「硫化クロロジエチル……確か『人為突然変異』の誘導物質、だったか?……なるほど」


側頭部を掻きながらさら、と俺の言わんとした事を奪って納得したのは燐。あんた何者だよ……。


要するに、この世界には2種類の魔物、異世界産の『怪物』と地球産『巨大獣』がいるという事だ。

「そうだ。あいつらは元々普通の生物。それがあのガスを吸ってあんな姿になっちゃったんだな」
「2人とも物識りだね〜」
「……もしかして平行世界では一般常識なのか?」
「「さあ?」」

奇しくもセリフが被ったが、お互い気にする事もなく歩を進める。やむを得ず進む方角を選んだ訳だが、しばらく進むと巨大な螺旋階段が目の前に現れた。

上を見上げると円盤が浮いていた。いかにも怪しげなオブジェクトなのでそれを調べようと、螺旋階段に向かって歩いていく。

「……ッ、かわせ!!」

残り、数メートルの所で殿(しんがり)に居た優から警告が飛び、4人は左右に転がって巨大な影をかわした。

「……合成獣(キメラ)、こいつも突然変異か?」

あるいは、実験動物の生き残りか。

「ふん……どちらにせよ、もう無力ではないから逃げる理由はないな」

紅蓮の大太刀を実体化させると、それを中段に構える。それに続いて燐が片手直剣、優が両手剣、蓮が……何だアレ、針金?

「ワイヤーだよ〜」

俺の問いかけるような視線に気がついて蓮がのほほんと答え、さらに続ける。

「あのさ1つ提案なんだけど、この格好でリアルネーム呼ばれるのも変だから、アバターネームで呼び合わない?」

俺達の気がそれた事を悟ったキメラが体当たりを敢行するが、それは軽々とかわされてしまう。

「いいんじゃないか?……じゃあ、俺はリン。って変わらんか」
「あはは。僕も変わらないね」
「俺はゲツガだ」
「レイだ。……さてと、団体さんも来たみ
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