第二十二話 木吉鉄平
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「みなさん。おひさしぶりで〜す。」
体育館内には火神もいた。
しかしまだ木吉さんの姿はない。
どうしたのかな?
「水野。心配したんだぞ。」
へぇ〜。
火神が心配してくれたんだ。
「あんなに派手に倒れやがって。足を痛めてなければ青峰なんかに頼らなくても済んだのに。」
「気持ちだけで嬉しいよ。」
かすかにだけど後から足音が聞こえてきた。
「ウィース。」
声のしたところをみると木吉さんがいた。
中学時代に試合したときと外見があまり変わっていなかった。
「さあ。練習しようぜ!」
そして何故かユニフォームを着ている。
「「「え〜と・・・。久しぶりだな木吉・・・。」」」
「おう。」
だれも突っ込まないの?
「いやなんでユニフォームだよオマエ!!」
「久し振りの練習でテンション上がっちまってよ。」
「やる気あんのか?あんのか!」
それにしても前会ったときとかなり印象が違うよ。
だけど分かることもある。
それは前会ったときと同様に諦めが悪いと言うことだと思う。
「なけなしの高校生活三年間を懸けるんだからな。やるからには本気だ。目標はもちろん・・・どこだ!」
えっ?
「は?」
「いやI・H(インターハイ)の開催地って何処だっけ?」
「「毎年変わるしもう負けたわ!!今目指してんのはWC(ウインターカップ)だろ!」」
なんか不安になって来た。
「そうか!じゃあWC(ウインターカップ)は今年はどこだ?」
「「WC(ウインターカップ)は毎年同じだよ!!」」
そうそう。
WC(ウインターカップ)は毎年東京だもんね。
「山登るなら目指すのは当然頂点だ・・・が景色もちゃんと楽しんでいこーぜ。」
なんだろう。
この違和感は?
なんか火神のプレーが荒いような気がする。
何て言うか徐々にキセキの世代に近づいている気がする。
周りに頼らない自分一人だけのバスケスタイル。
でも僕自信は嫌いじゃ無いけどね!
でもクロちゃんは嫌なんじゃないかな。
クロちゃんはチーム一丸のプレースタイルに拘っているはず。
なんか複雑だなぁ〜。
どっちでもいいけど誠凛のことを考えるならクロちゃんの方が正しいのだろう。
でもそれで良いのかな?
それだと火神のプレーを邪魔しているような気がする。
と言うか殺している。
本領を発揮できないやり方では青峰くんは倒せない。
そしてクロちゃんと連携しても今のままでは勝てない。
ならどうすれば良いのかな?
苦渋の決断だよ〜。
「勝負してくんねぇ?一対一。スタメン賭けて。」
なんだろう。
木吉先輩の目がなんかおかしい。
絶対に裏があるはず。
いったいなんなんだろう。
気になっちゃうよ。
それに無冠の五将と呼ばれる木吉先輩のブランクにも相当興味を
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