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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第05話
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「……あんた、それ本気で言ってる?」

鈴の言葉には少し、怒気が含まれていた。

「あんたと何回か模擬戦して分かったけど、私よりもあんたの方が射撃技術は上。悔しいけどね。だから、私が前に出るの。あんたを信頼してるんだからね」

……そんな風に思われてたんだ。じゃあ、俺も期待に添えないと。

「あと、私のことは鈴って呼びなさいって何度言えばわかるの?」

「あはは…………分かったよ、鈴……さん」

「まぁ、及第点ね。それと、ちゃんとセシリア達も名前で読んであげなさいよ。結構、地味に来てるみたいだから、あの二人」

何か悪いことしてたんだな、三人に。終わったら、頑張って名前で呼ぼう。

「じゃあ、鈴さん。全力でフォローするから攻め、よろしく」

「じゃあ、任せたわよ!」

鈴はそう言って飛び出していった。接近してくる鈴に対し、麻耶は落ち着いて目標を鈴に変える。俊吾は麻耶が攻撃しないよう、ライフルをコールして阻止する。

鈴は俊吾のフォローもあり、かなり麻耶に接近していた。そして、鈴は青龍刀をコールして麻耶に切りかかる。麻耶は腕に備え付けられているシールドで鈴の攻撃を防御するが、つばぜり合いの様な状態になり完全に無防備である。

俊吾は遠距離からの狙撃で麻耶のシールドエネルギーを削っていく。麻耶は劣勢と思い、シールドで鈴の青龍刀を弾く。鈴もそれを上手く利用し、距離を取る。だが、逆に麻耶はシールドを盾に鈴に接近していく。

途中まで鈴も俊吾も理由がわからなかったが、遠くで見ていた俊吾は麻耶の意図が読めた。

「鈴さん、下がって!」

「え?」

俊吾の叫びも虚しく、鈴は麻耶の攻撃にさらされる。麻耶はシールドを影にして、その影で右手にショットガンをコールしていたのだ。麻耶に攻撃されるまで鈴はそれに気付かなかった。いや、気付けなかった。完全に死角だったのだ。

俊吾は遠くにいて、その死角の外にいたわけだが、鈴への注意が少し遅れた。そのせいで、鈴は麻耶のショットガンをまともに食らってしまった。俊吾は鈴をフォローするために、鈴に近づく。途中で麻耶にサブマシンガンで牽制をしたが、麻耶は俊吾の攻撃を避けながら、鈴に攻撃を続けた。

…………凄い。

俊吾は麻耶に攻撃しながらそう思っていた。回避をしながらの正確な射撃。ブレない機体制御の軸。ハイパーセンサーの360見渡せるという機能を最大限活かしながらの回避。それが遠くから見ている俊吾には分かってしまって、素直に凄いとそう思った。

俊吾は鈴の近くに行くと、シールドをコール。鈴と麻耶の間に入った。

「鈴さん、大丈夫?」

「何とかね……。流石、IS学園の教師って事かしら」

鈴も麻耶が行っている技術に気づいたらしい。

「これか
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