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ローエングリン
18部分:第三幕その三
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 ドイツを讃える声もする。それを満足した顔で聞きつつ言うのだった。
「ドイツにはどの地域にもこれだけの軍がある」
「はい、その通りです」
「我がドイツは常に我等が護っております」
「その通りだ。だからこそだ」
 彼等の言葉を受けつつまた言うのである。
「東方のあの敵の為に」
「マジャールの為に」
「そうだ。剣を取るのだ」
 やはり言うことはこれであった。
「誇り高きドイツの国土を護る為に」
「そう、ドイツの為に」
「我等が祖国の為に」
 貴族達も騎士達も王に続く。
「今剣を取ろう」
「そしてマジャール達を倒すのだ」
「そしてだ」
 王は彼等の言葉を受けつつここで述べた。
「あの騎士殿は何処か」
「あの方ですか」
「そう、あの方だ」
 王は皆の言葉に対して頷く。

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