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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十五話 破滅の閃光   ★
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 爆炎が闇の書を包むがしっかりと防いでいた闇の書が煙から飛び出てくる。
 その闇の書の足を掴み、地上に投げる士郎。

 そして、虚空に投影した剣を足場に再び闇の書に踏み込んでいく。



side フェイト

 戦闘の展開が速すぎる。

 「なのはとフェイトは中距離から攻撃。アルフとユーノは二人をサポートしろ」と士郎に言われたけど、手を出す事が出来ない。

 空に飛ばせまいと近接戦闘を挑む士郎と距離を取り空に上がろうとする闇の書。

 間合いが離れたかと思えば、士郎の踏み込みでまた刃を、拳を交える。
 時には壁を蹴り、虚空に出てきた剣を足場にして。

 地上戦とはいえここまで速く縦横無尽に動かれると狙えない。

 いや、正しくは

(なのは、どう? 狙える?)
(だめ。士郎君にも当たっちゃう)
(アルフ、ユーノは?)
(無理だよ。展開が速すぎる)
(うん。下手に手を出せない。
 一歩間違えたら士郎に隙を作りかねない)

 この戦いに手を出した時に闇の書だけを捕える自身がない。

 いや、それどころか士郎の邪魔をしてしまう。

 士郎の踏み込みはあまりに速く魔力弾の速度にも引けは取らない。
 それゆえに離れたと思って攻撃をすれば、着弾する時には士郎が闇の書の傍にいる状況。
 念話が使えればこれも対応できるけど士郎が使えない以上下手に手は出せない。

 それに士郎は投影をするとき、転移だと誤魔化せるように外套から取り出したりなんかしないで、手や虚空に直接展開してる。

 それだけ余裕がないという証拠。

 そこに下手に私達が手を出したりすれば私達が士郎を殺しかねない。

 だけど、このまま士郎が戦うのはあまりにも危険だとも思う。

 士郎の本来の戦い方を私達は知ってる。

 敵の攻めに対して攻撃を受け流して、カウンターを繰り出すタイプ。
 勿論、戦闘技術自体がが高いからどんな戦い方も出来るけど、士郎の得意な戦い方ではない。

 こんな無茶な戦い方がいつまでも続くとは思えない。




side 士郎

 闇の書の間合いを再度詰めながら、徐々に軋んできた体に内心舌打ちする。

 常に魔力放出を使った踏み込み、距離をとられ空に上げまいと無理に接近するための軌道。

 イタチゴッコのように繰り返される戦闘。

 いくら魔術回路が増えたとはいえ幾度となく繰り返される魔力放出。
 成長途中の子供の身体にかかる負荷。

 この戦い方だと明らかに闇の書の方が疲労は少ない。
 こんなことなら情報提供の対価でデバイスと魔法の教育でも受けるべきだったか。

 それにこのまま同じ戦法だといい加減カウンターを喰らいそうな予感がする。
 とはい
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