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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十五話 破滅の閃光   ★
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「ゴホっ! 蒐集した者の魔法まで使えるとは」

 強化のおかげで致命傷こそ何とか防げたが、それでも肋骨数本に罅は入ったな。

 窓から見える視点の高さから見て、五階ぐらいは突き抜けたらしい。

 一撃の重さ、魔法の展開速度。

 なのは達やクロノよりも手ごわい。
 あまり手を抜くとこっちがやられる。

 使う武器は考えないとまずいだろうが、戦いは本気でやった方がいいか。

 斧剣を俺に落ちてきた穴から投擲すると同時に窓から飛び出る。

 さあ、ここからが本番だ。




side out

 士郎に一撃を叩きこみ、その視線をなのは達に向ける闇の書。

 なのは達は自身の相棒を握り直すとともに闇の書の実力に一抹の不安を感じていた。

 今まで士郎がなのは達の前で一撃をまともに受けた事がなかったのも関係する。

 そんな士郎が防御も行えずにビルに叩きつけられたのだ。
 なのはやフェイトが動揺するのは仕方がない。

 その時、士郎が落ちてきた穴から粉塵を切り裂き出てくるナニカ。

 その場にいる全員の視線がそれを捉える。
 全員が士郎が出てきたと思ったが、実際に出てきたのは巨大な斧剣。

 そして、その斧剣は

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 ビルに叩きつけられた男の言葉を鍵に爆発を起こす。

 斧剣との距離は離れており、光と爆風が闇の書となのは達を襲うがダメージを与える事もない。

 だがその閃光と音で、視覚と聴力をわずかな時間奪う。

 そして士郎にとってはそれで充分であった。

「墜ちろ!」

 斧剣の投擲と同時に窓を突き破り、壊れた幻想による爆発を目くらましに隣のビルを足場に魔力放出で闇の書に接近し、回し蹴りを叩きこむ。

「ぐっ!」

 それだけの隙をついてなお、腕で士郎の攻撃を受け止めている。
 だが衝撃は完全に殺す事は出来ず、蹴り飛ばされながら、飛行魔法で落下を止める。
 先ほどより高度こそ下がっているが、まだ空中戦の領域。

 そして、士郎もこれで地上に落ちるとは思ってはいない。

 蹴りの回転の勢いのまま、右手にライダーの鎖付きの短剣を投影し、足場として鎖を張りながら、左手には三本の黒鍵が握られる。

「シッ!」

 放たれる黒鍵。

「盾」
「Panzerschild.」

 それを当然のようにシールドを張って受け止める闇の書。

 だがそれは

「!?」

 当然のように鉄甲作用で投擲されており、予想にもしない衝撃がシールドに奔るが突き破る事はない。

 それでも闇の書の意識を一瞬黒鍵に向けることに成功していた。

 鎖に着地した士郎の手からさらに追撃が放たれる。


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