第四章
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「向こうが日本との試合でやらかしたことを隠したくて言ってるからね」
「責任転嫁よね」
「そうだろうね、けれどね」
それでもだとだ、僕は彼女に言った。
「向こうは必死だから」
「それでこの試合でもなのね」
「そう、強引にね」
本当に強引だ、僕から見ても。
「そう言ってるんだ」
「どうしたものかしら」
「こうしたトラブルが続くかもっていうんだね」
「続くわよね」
「絶対にね」
これからも起こるとだ、僕も彼女に答える。
「そうなるよ」
「やっぱりそうね」
「だってね、これまでもだったし」
「今もだしね」
「しかも向こうは全然変わってないから」
本当に何も変わっていないと思う、変えようとしないのではないかと思う程に。
「だからね」
「これからもね」
「そうよね、じゃあ」
「そう、またね」
本当にまただ、これからも。
それでだ、僕は彼女に話した。
「覚悟していよう」
「これからも何が起こっても」
あの国とのスポーツの試合を、本当に様々な競技において。
「そうしましょう」
「そうね、それじゃあ」
「覚悟を決めてね」
本当にどんなトラブルが来てもだ、このサッカーでも野球でも。
「観ていこう」
「そういうことね、じゃあね」
「次の試合もね」
サッカーだけの話ではないから怖い。
「観ていこう」
「次の試合では何が起こるかしら」
「さてね」
今回は垂れ幕だった、しかしそれだけではないことがわかっているからこそ恐ろしい。ラフプレイもあるからである。
「レーザーポイントかな。そうそう、こっちのやったことを無理にでも問題視されて提訴されることもあるから」
「イランみたいに」
「もう何でもありだから」
さながらプロレスの実況中継の様にだ。
「どんなスポーツでもね」
「そうなるわね」
「うん、行こう」
こう話してそしてだった。
僕達は次の試合を観ることを決意した、かなりの覚悟と共に。
ありとあらゆる困難が待っている、そして。
その次の試合でだ。やっぱりあった。今度はサッカーではなくラグビーだったが。
向こうの選手が日本の選手に試合中に殴り掛かって来た、それもチーム全体でだ。そこから大暴れになりやはり大問題になった。
ネットでも盛況だった、僕は選手達が怪我をしたことにうんざりとしつつ彼女に話した。
「ちょっとね」
「これは、よね」
「うん、酷いにも程度があるね」
「全くね、ただ」
「予想していたのね、こうなることも」
「あの国との試合は絶対にトラブルが起こるから」
だからだとだ、僕は言った。
「本当に絶対だから」
「そうよね、もうそういうのは覚悟してね」
嫌な予想が当たっても、けれど願わくば。
彼女は僕にだ、こう言っ
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