常盤台中学襲撃事件
Trick34_おかげで私は(汗で)ぐっしょりよ
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いし、思わせぶりな態度をとって後で
傷つけないように、その場で断っている。
断るたびに罪悪感を感じているので、常盤台に来るのが最近嫌になり始めていた。
「そーいえば、小学生のモテた時期もケンカとか勝負の後からだったよな。
女子って現金すぎないか? 人間性見ないで少しかっこ良いとこ見せただけでこれか」
「おーす、信乃にーちゃんいる?」
屋上の扉を開けて入ってきたのは御坂美琴。
信乃の妹分である彼女とは会う約束もしてないし、今までも昼食を校内で一緒に
食べたことはない。
それなのに手にはランチボックス(学食で販売されているサンドイッチセット)を
持ってきていた。
「いいかげん信乃にーちゃん言わないでください。
今日はどうしたんですか? わざわざ屋上にまで来て」
屋上で昼食を食べるのは、学生であればよくある光景だと思う。
しかし、常盤台中学の女子生徒達にはそれは当てはまらず、開放されているが
全く利用されていない。ここを訪れること人物がいることはとても珍しい。
屋上がお気に入りの信乃にとっては都合のいいことだが。
「たまにはいいじゃない。兄妹の仲を深めようじゃないの」
「で、本当の理由は?」
「ん〜、実はね、信乃にーち「にーちゃん言うなボケ」 ・・信乃さんが
今日ふった子がうちのクラスの子でね、そのことで詳しく話を聞こうと思って」
「はぁ〜、勘弁してください。
今現在、そのことで罪悪感に押しつぶされそうになっているんですから」
「あはははは! 信乃にーちゃんがそんな風になっているの初めて見た!」
「人の不幸を笑わないでください」
御坂はランチボックスに入ったサンドイッチを取り出して食べ始めた。
「それで、どうしてふったの? 雪姉ちゃんがいるから?」
「あいつとは関係ありません。私は恋愛に興味がないので、付き合ってくれと
言われてもどうしていいかわかりませんし、付き合ったところで恋愛感情が
芽生える確率はゼロです。
そんな状態で告白を受け入れたら女の子で遊んでいるのと同じじゃないですか。
恋愛感情が無くても、他人の恋愛感情を利用しようと思うほど私は
欠陥製品ではありません」
「欠陥製品? なにそれ?
でも何で恋愛できないのよ? 昔は雪姉ちゃんと本当に仲良かったのに。
あの仲の良さはどう見ても夫婦よ」
「美雪にそんな感情を持っていたのは事実です。でも・・・・・
戦場でのことでね・・・・」
「あ・・・・ごめん、変なこと聞いて」
信乃のが何故恋愛ができないようになったのかは“戦場”だけでは理由が足りないだろう。
だが、御坂にとっては信乃の触れていはいけない一番のエピソ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ