第二十四話 デストロイ
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おり、イタリア経由でアフリカからやって来ているというザフトの新型艦とやらにぶつけておきましたよ。しかし、あなたも人が悪い。アズラエル財閥の人間とはいえ、こちらの知らない情報をひた隠ししていたんだからね」
『代わりにこちらも相応の対価は支払っただろう?』
「ええ、分かっていますよ。ですが、以後は私に早く教えていただけると嬉しいと思っていますよ」
会話の内容に耳を傾けていた他のロゴスの面々を無視して彼等は会話を続ける。その様子を見て、他の一人のロゴスのメンバーが尋ねる。
『ところで、ザフトを蹴散らすのは良いが、ベルリンの後は何処を目指す気じゃ?あの大きさじゃあ補給もそれ相応の場所でないと受けれんじゃろ?』
話を振られ、話題がもう本題から外れていたのか、すぐにその話題に応えるジブリール。
「ええ、確かに、アレの欠点は核動力でないということですからね。しばらくはベルリンで暴れさせてその後はユーラシア連邦の領内で補給を受ける予定ですよ。その後はそのままアフリカまで制圧しながら目指してもらいますよ」
『やれやれ、一体いくつの焦土が出来ることやら』
『まあ、わし等はそれだけ儲けるのだからやってくれて構わんがな。無論、やり過ぎは困るが』
◇
ブルーノ・アズラエルはロゴスの面々と会話するための席から一度離れ、自室へと戻り、通信を開く。通信回線は開くが、その画像に文字しか写らず、音声通信ですらない。
「君の言ったとおり、ファントムペインの部隊をイタリア方面で新型艦に相対させるように要請させたよ。流石だね、君の情報はジブリールすら知らないものだったよ。すぐに食いついた」
《ジブリールは最大限の情報元である『一族』を失っています。ある意味当然の事でしょう》
無機質な文字列が並び、情報が送られる。
「しかし何故、ファントムペインの部隊を送るのだ?これではみすみす戦果を与えることになるんじゃないのか?」
《新型艦と新型機の性能は未知数です。下手な部隊を送った所で返り討ちでしょう。ファントムペインほどの部隊なら、あっさりと返り討ちになることもないはずです。今は恩を売れる事の方が良いはずです。失敗したところでこちらに失うものもありません》
「フム、そうか―――ならそれでも構わんか……しかし、ムルタもこのような遺産を残していたとはな。私にとっては驚きだよ」
この諜報部は最近まで連絡のなかったものだが、ムルタ・アズラエル用の秘匿回線から送られてきたものだった。曰く、ムルタ・アズラエル子飼いの諜報部の一つだったらしい。
ムルタの死と共に自動的に解散されていたのだが、戦争が始まると共に活動を再開し、縁者であるブルーノに送ってきたようだった。
《では、引き続き、情報をお送りい
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