第二十四話 デストロイ
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「でも、カガリが本当にするべきことをする前に、こんな危険なことをさせるわけには行かない。君が落とされたらオーブはどうなるの?」
「だが、だからといってこんなことを見過ごすわけにはいかないだろう!」
「大丈夫、僕一人でもやれる」
キラはカガリに戦場に出ないよう説得するが、カガリはそれは間違っていると反論する。アスランが言っていた。オーブは撃てないで、他国は撃てるのかと。だったら逆はどうなのだ?他国が被害にあっているのを無視して、守らないで、果たして本当にオーブを守れるというのか?
答えを、真実を知るために彼女は戦場に出る選択を取る。
「……分かった。でもオーブの皆と一緒にだ。カガリは彼等と共に行動してくれ」
しぶしぶながらも妥協するキラ。話が終わった様子を眺めていたマリューはベルリンへ向かうよう指示を出した。
「では、本艦はこれより連合の大型兵器の撃破のためにベルリンへの移動を開始します。アークエンジェル発進!」
◇
「どうですか、このデストロイの威力は?」
ロゴスの会合にてロード・ジブリールは自らの要求した機体ともいえるデストロイの戦果をお披露目していた。
『うーむ、なんと言うべきか―――』
『圧倒的ですな。しかし、既存のMSやMAとは思えない大きさだ……』
「当然でしょう。デストロイは最早戦略級兵器なのです。コーディネーターの造るようなMSなどという出来損ないでも、既存の枠にとらわれたMAという兵器とも違うのですよ」
ロゴスの面々が感嘆の声を上げる中、ジブリールは己の功績に気分を良くする。ワインを煽りながら彼は次々と散っていく命を前に笑みを浮かべる。
『しかし、どこまで焼き払うつもりなんだこれで?』
ロゴスの一人がそんなことを呟く。ジブリールはそれを聞いて高らかに宣告する。
「勿論、そこにザフトがいるかぎり、どこまでもですよ。変に馴れ合う連中にもう一度はっきりと教えてやりませんとね。我等ナチュラルとコーディネイターは違うのだということを。それを裏切るような真似をすれば地獄に堕ちるのだということをね」
余りの荒唐無稽な発言にロゴスのメンバーも堪らず苦笑いする。しかし、ジブリールはどうやら本気らしく、彼らとしても失敗したところでリスクはないとばかりに傍観することにした。
『そうそう、確か頼んでおいたファントムペインの彼等は、要望通りにしてくれたのかね?』
突然、この場とは関係のない話をしだすブルーノ・アズラエル。いきなりどうしたんだと他のロゴスの面々は訝しげな様子を見せるが、それを気にした様子もなく、気分を良くしていたジブリールは答える。
「ああ、彼等の話ですね。確かに一人減って困っていたところでしたしね。あなたの要望ど
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