魔法先生ネギま!
0350話
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群がられているネギが目に入ってきた。なにやらアワアワしている様子なのがここからでも分かる。そしてその様子を眺めていると、綾瀬に言われた言葉が脳裏にふと過ぎる。
……そうだな、いつまでもこのままという訳にもいかないか。
溜息を吐き、席を立つ。
「あれ、どうしたの?」
「ちょっとネギを助けてくる」
円にそう言い、大河内や佐々木、明石や長谷川といった面々に囲まれていたネギを引っこ抜く。
「うわっ! え? ちょっ、あれ? アクセル君!?」
「ちょっとネギを借りるぞ」
混乱しているネギを引っ張って、店の隅へと引っ張っていった。
「ほら、落ち着け。全く、教師があんな風にアワアワしてるのはみっともないぞ」
オレンジジュースの入ったコップを渡しながらそう言い、俺は手に持っていたチキンカツサンドの最後の一口を口の中へと放り込む。
「あ、ありがとう。……でも、何で?」
「さてな。誰かさんが余りにもアワアワしすぎていたからだろうな」
「……ごめん」
「ま、いいさ。それよりも明日の大会は色々と面白そうな事になりそうだな」
「え? う、うん。でも僕の対戦相手はタカミチだから……」
「……負けるつもりで戦うのか?」
「そんな事はない! ……けど……」
そこまで言って、どよーんと落ち込むネギ。
まぁ、それもしょうがないと言えばしょうがない。何しろこいつの周囲には3-A関係者が固まっているのだ。1回戦をどうにかしたとしても、次は恐らく龍宮。それに勝ったとしても次は恐らくエヴァだ。
「エヴァに修行を付けて貰ってるんだろう?」
「それはそうだけど、けど、その肝心のマスターと戦うなんて……」
「……俺は決勝で待ってるからな。お前の力を俺に見せつけてみろ」
「アクセル君?」
その言葉に不思議そうに小首を傾げるネギ。
「己の道を通すには力が必要だ。幾ら正義だ何だと聞こえのいい言葉を並べ立てたとしても、そこに力が無いのならそれは単なる無様な理想……いや、妄想に過ぎない。だからネギ。俺にお前の信じる力を見せてみろ」
「……分かった。僕の力、それをアクセル君に証明してみせる!」
決意の固まった目でこちらを見て、頷くネギ。
ま、和解とはいかなかったが今はこんなものでいいだろ。
何やらこの後にいろいろとやらなきゃいけない事があるというネギと別れ、打ち上げと言うか、中夜祭を楽しむのだった。
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