第1章
旧校舎のディアボロス
第32話 帰ろう
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いたのを放置したのが首を絞める結果になったわね。大方、人間の戯れと言って私が無視すると踏んだのでしょうけど、彼はとそれなりの親交がある間だ柄なのよ」
「それに、お前はイッセーの神器を『龍の籠手』って思ってたらしいが、そいつはとんだ検討違いだぜ」
「……何……ッ!?」
「赤い龍の籠手。これだけでも分かるだろう?」
「……赤い龍……ッ!?まさか……!」
「なるほどね」
何だ?レイナーレが驚愕の表情を浮かべ、部長が何かを納得したのかウンウンと頷いていた。
「俺の神器が何だって言うんだ……?」
「お前の神器は十秒毎に力を倍にし、神や魔王を一時的に超える力があると言われている十三種の『神滅具』の一つ、『赤龍帝の籠手』」
「か、神や魔王って……」
「ま、相手がパワーアップの時間をくれたらの話だがな」
あ、欠点はあるのね。
「さて、そろそろ消えてもらうわ、堕天使さん」
「イッセー君ッ!」
「ッ!?」
「助けて!あんな事言ったけど、堕天使の役目を果たすため仕方なかったの!」
「……夕麻ちゃん……」
「お前ッ!」
千秋が弓を構える。
俺の肩を抱く明日夏の手にも力が込められていた。
……二人とも……。
「ッ!?助けてイッセー君ッ!」
俺は明日夏の手を払い除け、レイナーレに近付く。
「そうだ!これ見て!」
「ッ!?」
見せられたそれは、夕麻ちゃんとのデートの時にプレゼントしたアクセサリーであった。
「……何でまだ……そんな物持ってんだよ……」
「どうしても捨てられなかったの!だって貴方が……」
「イッセー兄ッ!」
千秋が俺の腕を取ろうとするが明日夏が止める。
明日夏が俺の方を見る。
ああ、心配要らねえよ……。
「私を助けて!イッセー君!」
「……お前……どこまで……!」
俺はその場で振り返る。
「……明日夏……千秋……遠慮は要らねえ……」
「っ!?」
ドガァッ!
「がぁっ!?」
ドゴォ!
ドッ!
「ぎゃああぁぁあああああぁぁぁあああああっ!?!?!?」
レイナーレは明日夏の蹴りで壁に叩き付けられ、千秋の放った矢がレイナーレの腹を貫いた。
「……部長……後はお任せします……」
「……良いの?」
「……あそこまで救い様が無いと、怒りを通り越してもう呆れしかありません」
「……今の一発で十分です」
二人が言った通り、二人からはもう怒りは感じない。
「……そう、分かったわ」
部長が壁に打ち付けられたレイナーレに近付く。
「
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