第二章 風のアルビオン
第一話 王女と依頼
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……」
ルイズはアンリエッタの悲しげな様子を見て、声をかけようとするも、首を振りしっかりと頷き答える。
「わかりました」
「ルイズ……」
ルイズが手紙を受け取るのを確認したアンリエッタは、右手の薬指から指輪を引き抜くと、ルイズに手渡す。
「母から頂いた“水のルビー”です。せめてものお守りです。お金が心配なら、売り払って旅の資金にあててください」
ルイズは深々と頭を下げた。
「この任務にはトリステインの未来がかかっています。母の指輪が、アルビオンに吹く猛き風から、あなたがたを守りますように」
ルイズとアンリエッタのやり取りを哀しげな目で見つめていた士郎だったが、窓から見える星空を見上げ。
―――私には、王としての義務があります。
脳裏にもう会えない人の姿が浮かんだ士郎は、気を取り直すように顔を軽く左右に振ると、部屋の中に視線を戻した。
王族の義務……か。
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