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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第29話 高町家での日常
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」
「………ちっ、分かったよ」
零治にそう言われ、木刀を下ろし、自分に纏っていた雷も消した。
「………まあ充分楽しめたし良しとするか。しかし本当に舐めてたぜ。お前も『徹』………だっけ?出来んのか?」
「まあ初期の技だからね。………まあ魔力を使わないと大した威力を出せないだけど………」
「これが初期か………」
零治の言葉を聞いて小さく呟く。
「世界は本当に広いな………」
バルトは零治に聞こえないほど小さい声で呟いたのだった………
さてその後少し小休止した後再び士郎と零治の訓練が開始される。
そこで神速同士の戦いに更に驚いたバルト。
そして訓練が終わり気がつけば夜の8時を回っていた。
「それじゃあここまで」
「あっ、ありがとうございました………」
バリアジャケットを解き、その場に再び座り込む零治。
「ふぅ………私も流石にヘトヘトだよ………今日は早めに休むとするかな………」
零治みたく座り込むことは無いもののヘトヘトなのか少しふらついていた。
(これが神速………まさに人類最速だな………)
そんな感想を抱きながらヴィヴィオと手を繋ぎ、反対側でヴィヴィオと手を繋いでいるなのはと3人で高町家へと向かう。
「零治達はどうする?家で食べてく?」
「ああ、いいです。今日はいつもより早く帰れるって言ってあるから多分待っていると思うんで」
「ありがとうございます美由希さん、私達はここで失礼します」
「ありがとうございました士郎さん」
そう言って零治と星は帰っていった。
「それじゃあ私達も行こうか」
士郎がそう言い、残っていた美由希が頷いた………
「ふうっ…………」
夕食を食べ終えたバルトは1人、切らしたタバコを買いにコンビニへと向かっていた。
「のどかだな………住み心地も良い………」
夜空を見ながら1人呟く。
「明日は遊園地か………面倒臭えな………」
そう言葉を漏らすが顔は満更でもなさそうだった。
「ふむ、若くなっているな………」
「あん?誰だ………」
高町家へ帰る途中だった。
昼頃遊んでいた公園へ差し掛かった辺りでふと声を掛けられた。
「この声を覚えていないのかい………?」
「同じ事言わせるな………いや、覚えがある。この声は………」
「まさか成功していたとはね、彼の実力を認めざる終えないね」
「何で貴様がここに………」
「君を見に来たんだよ、バルト・ベルバイン。いや、バルトマン・ゲーハルト………」
「今更俺に何の用だよ、クレイン・アルゲイル………」
誰も居ない公園で2人の男が互いに向かい合っていた………
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